2023.11.03  2023.10.16|店舗デザイン

サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点!内装制限・施工事例・工事費用

サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点!内装制限・施工事例・工事費用

本記事で、サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点を解説します。内装制限・施工事例・工事費用もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

サウナ施設の内装デザイン・工事に関する基本情報

サウナ施設の内装デザイン・工事に関する基本情報

サウナ施設の内装デザイン・工事を計画する前に、基本情報を確認しておきましょう。そこで内装デザインが重要な理由や必要なスペース、内装制限の基準、業者の選び方をご紹介します。

重要な理由

まずサウナ施設の内装デザインが重要な理由は、施設の安全性や衛生さを保ち、集客と売上に影響するからです。サウナ施設においては、温度管理や事故防止、徹底した清掃などのために、空調・換気設備や安全でメンテナンスのしやすい内装材などが求められます。

また集客と売上を伸ばすためには、従業員の業務効率や顧客の満足度を高める内装をデザインすることが必要です。大衆向けの大型サウナ施設と個人向けの個室サウナ施設とでは、必要な床面積やレイアウト、設備・機器・什器などが異なります。

必要なスペース

次にサウナ施設に必要なスペースとして、サウナ室はもちろん、受付カウンターやトイレ、脱衣所、シャワー、水風呂、休憩室、バックヤード、機械室などがあります。ただし開業するサウナ施設のサービス内容によって、必要な施設は異なります。

特にサウナ室については、幅広い種類(乾式や湿式、フィンランド式、スモーク式など)があります。サウナ施設のコンセプトやターゲットとする顧客層のニーズに基づいて、必要なスペースをレイアウトしましょう。

内装制限の基準

またサウナ施設に対する内装制限の基準は、公衆浴場法や消防法、建築基準法などに定められています。公衆浴場法に基づいて、一般公衆浴場の銭湯に対して、サウナは「その他の公衆浴場」に分類されています。

参照元:厚生労働省「公衆浴場法概要」

また日本サウナ・スパ協会によって、消防法に基づいたサウナ設備設置基準が定められています。サウナ施設の内装をデザインする際には、サウナ設備の目的や構造、設置、保守・点検・清掃などに関する基準に従いましょう。

参照元:日本サウナ・スパ協会「サウナ設備設置基準」

なお消防法と建築基準法による建築物の内装制限についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

業者の選び方

そしてサウナ施設の内装デザイン・工事を依頼できる業者の選び方として、各業者のWebサイトや内装工事の口コミサイトなどを調査しましょう。各業者の施工実績や得意分野、接客対応などを比較できます。

なおサウナ施設の内装デザイン・工事を依頼できる業者には、設計事務所や工務店、内装専門業者などがあり、各業者のメリット・デメリットが異なります。内装工事業者に依頼した失敗例などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点

サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点

基本情報を踏まえたうえで、サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点も確認しましょう。8点(コンセプトとサウナの種類、レイアウト、内装材、清潔感、熱効率・換気効率、防火、照明・香り、装飾)をご紹介します。

明確なコンセプト

まず明確なコンセプトが、サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点として挙げられます。サウナ施設のコンセプトは、経営の基本方針となり、競合との差別化や事業計画書の作成などのために重要です。

そこで市場調査と競合分析を行ったうえで、開業するサウナ施設の明確なコンセプトを設計しましょう。店舗のコンセプトを設計する方法や事例などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

サウナの種類

次にサウナの種類も、サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点です。サウナの種類には、乾式や湿式、フィンランド式、スモーク式などがあります。サウナ施設のコンセプトやターゲットとする顧客層のニーズに基づいて、適したサウナの種類を選びましょう。

例えば湿式サウナは、乾式サウナよりも湿度が高く、肌や髪のダメージを防止できます。温度も高くないため、子どもや女性を含む家族層に適したサウナです。乾式サウナと併設することで、幅広い層のニーズに応えられます。

レイアウト

またレイアウトも、サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点です。内装のレイアウトは、従業員の業務効率や顧客の満足度を左右します。したがって集客と売上を伸ばすために、サウナ施設内のレイアウトが重要です。

そこで従業員と顧客の動線を区別したうえで、必要なスペース(サウナ室た受付カウンター、トイレ、脱衣所、シャワー、水風呂、休憩室、バックヤード、機械室など)をレイアウトしましょう。店舗レイアウトの施工事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

内装材

それから内装材も、サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点です。サウナ室内の事故(転倒や火傷、感電など)を防止するためには、壁材や床材として木材が適しています。

またサウナ施設のコンセプトを表現するためには、内装材の配色やデザインが重要です。内装材の種類と特徴、選び方などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

清潔感

続いて清潔感も、サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点です。サウナの利用者は、サウナの広さや温度、大浴場の有無だけではなく、清潔さを求めています。

参照元:

観光経済新聞「【データ】サウナについての意識調査」

アルファあなぶきStyle「サウナ利用についてのアンケート結果」

そこで内装空間のデザイン性や機能性、メンテナンス性を考慮しましょう。特にシャワー室や水風呂には、カビや雑菌が発生しやすいため、清掃しやすいタイルを施工しましょう。また店舗を配色するポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

熱効率・換気効率

さらに熱効率・換気効率も、サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点です。サウナ室内に電気やガスで熱を発生させますが、熱効率が低いとコストがかかります。熱の放出を抑える内装空間をデザインしましょう。

ただしサウナ室内の酸素濃度を保つためには、適度な換気効率も必要です。給排気口の位置や換気設備の機能を検討しましょう。サウナ施設にも活用できる機械換気設備の種類をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

防火対策

そして防火対策も、サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点です。サウナ施設の火災を防ぐためには、設備・機器の定期的なメンテナンスが必要です。また万が一にも火災が発生した際には、顧客と従業員を安全に避難させなければなりません。

そこでサウナ施設を含む店舗には、消防法に基づいて、建築物の用途や面積に応じて、防火管理者を配置しなくてはなりません。防火管理者の配置と種類についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

照明・香り・装飾

なお照明・香り・装飾も、サウナ施設の内装をデザイン・工事する際の注意点です。サウナ室内には熱や蒸気が発生しますので、耐熱性や防水性の高い照明器具が求められます。

参照元:Luci「サウナ用照明『ルーチ・UQフレックス サウナ』」

また顧客にリラックスムードや爽快感を感じてもらえるように、照明の色味や角度、範囲などを検討しましょう。店舗に施工できる照明の種類や事例などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

サウナ施設の内装施工事例

内装デザイン・工事の注意点だけではなく、参考となるサウナ施設の内装施工事例も調査しましょう。本記事では5事例を取り上げて、内装デザイン・工事の特徴や魅力などをご紹介します。

4種類のサウナ室がレイアウトされた内装

4種類のサウナ室がレイアウトされた内装

「かるまる」は、東京都の池袋にある複合型サウナ施設です。内装には4種類のサウナ室がレイアウトされており、岩・ケロ・蒸・薪サウナが提供されています。またサウナ室に合わせて、4種類の水風呂や5種類のお風呂もレイアウトされています。

なおサウナや風呂だけではなく、ホテルやボディケア・ヘッドスパ、和食料理店、休憩スペース、コワーキングスペースなどもレイアウト。顧客の幅広いニーズに応えた内装デザインです。

参照元:かるまる「コンセプト」

ラグジュアリーな個室サウナの内装

ラグジュアリーな個室サウナの内装

「KUDOCHI」は、東京都の銀座にある個室サウナ施設です。「未だかつてない極上のととのい体験」をコンセプトに内装がデザインされ、ラグジュアリーな個室サウナがレイアウトされています。

個室の数は6室で、デザインが異なります。全室に水風呂が完備されており、ロウリュウのタイミングや音、光、香り、温度、湿度をカスタマイズできる機能もあります。静かにサウナを楽しみたい個人客へ向けた内装デザインです。

参照元:KUDOCHI「完全個室ラグジュアリーサウナ」

セルフロウリュウのできるサウナ室の内装

セルフロウリュウのできるサウナ室の内装

「SAUNA Pod 槃」は、大阪市西区にあるプライベートサウナ施設です。内装には、セルフロウリュウのできるサウナ室がレイアウトされています。全4室の内装デザインは、職人の手作業による左官仕上げです。

サウナだけに集中できる空間を目指してデザインされており、余分な設備・機器・什器が排除。顧客がサウナ中にリラックスしやすいように、自然な風合いの内装材や配色、照明が選択されています。

参照元:SAUNA Pod 槃「プライベートサウナ・大阪西区」

サウナ付き別荘の内装

サウナ付き別荘の内装

「IZA近江舞子」は、滋賀県近江舞子にあるサウナ付き別荘です。別荘は2棟あり、貸切で利用できます。棟ごとにサウナの種類が異なり、熱効率が高いバレルサウナとデザイン性のあるカーサウナです。

サウナの近くにはジャグジーもレイアウトされており、バーベキューも可能。グランピングを楽しみたい顧客向けのコテージです。

参照元:IZA近江舞子「【滋賀・琵琶湖】プライベートサウナ付きコテージ」

温泉施設にあるサウナ室の内装

温泉施設にあるサウナ室の内装

「とき温泉 KAMABA」は、岐阜県土岐市にある温泉施設です。内装にはサウナ室がレイアウトされており、20名程度を収容して、オートロウリュウが提供されています。

また10種類の湯(ジェットバスや炭酸泉、電気風呂など)や岩盤浴、レストラン、カフェ、休憩スペースなどもレイアウトされており、幅広い層をターゲットにした内装デザインです。

参照元:とき温泉 KAMABA「施設案内」

サウナ施設の内装工事費用

サウナ施設の内装工事費用

サウナ施設にデザインした内装を工事するためには、希望条件を叶えられるだけの予算が必要です。そこでサウナ施設の内装工事費用の相場と内訳をご紹介します。無駄な経費を削減できるように、節約法も確認しましょう。

相場

まずサウナ施設の内装工事費用の相場は、坪単価50万~100万円程度(建築工事費を除く)です。50坪のスケルトン物件なら、2,500万~5,000万円程度かかります。ただし物件の立地や規模、内装や設備・機器・什器の素材と台数などによって、工事費用は変動します。

内訳

次にサウナ施設の内装工事費用の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、50坪のサウナ施設にかかる内装工事費用を試算してあります。

費用の内訳費用の目安費用の試算
50坪のスケルトン物件
デザイン全体の10%程度250万〜500万円程度
諸経費
(施工監理や仮設・解体など)
全体の10%程度250万〜500万円程度
内装工事
(天井・壁・床・建具など)
全体の30%程度750万〜1500万円程度
設備・機器・什器工事
(電気・ガス・水道・空調・
換気・サウナ・カウンターなど)
全体の50%程度1,250万〜2,500万円程度
合計100%坪単価
50万~100万円程度
2,500万〜5,000万円程度

上表のとおり、サウナ施設の内装工事費用において、設備・機器・什器にかかる費用が大半を占めます。したがって設備・機器・什器にこだわるほど、工事費用が増額される点にご注意ください。

節約法

そしてサウナ施設の内装工事費用の節約法として、相見積もりや補助金・助成金などが挙げられます。複数の業者に見積もりを依頼する(相見積もりを取る)ことで、各業者の見積もり(工事の費用や内容、期間など)を検討できます。

またサウナ施設の開業や内装工事に申請できる補助金・助成金には、事業再構築補助金や各自治体の助成金などがあり、返済義務のない資金となります。

参照元:

事業再構築補助金「トップページ」

豊後大野市「豊後大野市アウトドア・サウナ施設等整備事業補助金のお知らせ」

店舗の開業・経営に活用できる補助金・助成金の種類などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

集客できるサウナの内装をデザインしよう!

IDEALは、店舗全般のコンセプト設計から資金調達、物件探し、内外装のデザイン・工事、集客までのワンストップソリューションをご提供しております。

下のキーワードをクリックして、店舗デザインや開業準備などの関連記事もぜひご覧ください。また店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討の際は、ぜひご相談ください。

キーワード :

店舗工事のご相談・お問い合わせはこちら

監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
店舗づくりをプロデュースする「IDEAL(イデアル)」が運営。
新規開業、店舗運営のお悩みや知りたい情報をわかりやすくお届けいたします。

> IDEALの編集者ポリシー

店舗工事のご相談・お問い合わせはこちら

店舗作り、集客の
無料見積もり・相談をする