2023.03.03  2023.03.02|新規開業ノウハウ

地下店舗とは?向いている業種・業態・メリット・デザイン・物件選び

地下店舗とは?向いている業種・業態・メリット・デザイン・物件選び

本記事で、「地下店舗とは?」の疑問にお答えします。地下店舗に向いている業種・業態やメリット・デメリット、物件選びの注意点、デザインするポイントをご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

地下店舗とは?

地下店舗とは?

そもそも地下店舗とは、どのような店舗なのでしょうか?そこで地下店舗の定義や種類、路面・空中店舗との違い、向いている業種・業態をご紹介します。開業したい店舗に適した物件選びが重要ですので、地下店舗の基本情報を確認しましょう。

地下店舗の定義

まず地下店舗の定義を確認しましょう。地下店舗とは、地盤より下に位置する店舗です。ただし店舗全体が地盤より下にある必要はありません。

建築基準法では、「店舗の床面から地盤までの高さ」が「店舗の床面から天井までの高さ」の3分の1以上ある場合に「地階」と定義されます。

参考:e-Gov法令検索「建築基準法施行令」第1条の2

例えば「床面から天井までの高さ」が3mある店舗なら、「床面から地盤までの高さ」が1m以上あれば、地下店舗に分類されます。

地下店舗の種類

次に地下店舗の種類も確認しておきましょう。種類によって、店舗の雰囲気が異なるからです。

全地下は、床面から天井までが地盤より下に位置する店舗の種類です。「入居するビルの階段やエレベーター」が「全地下の店舗の出入口」に続いており、店内に窓がありません。一方で半地下は、地盤より上に出ている部分がある店舗の種類になります。自然光や風を取り入れやすい点が特徴です。

なおドライエリア(ビルの周りの地盤が掘られた地上が見えるエリアを)を施工すると、採光や換気をしやすくなります。

向いている業種・業態

また地下店舗に向いている業種・業態もご紹介します。地下店舗の特徴を活かして、集客と売上を伸ばしましょう。

例えばサービス業のライブハウスやダンススクール、カラオケ店、トレーニングジムなどの業態に、地下店舗が向いています。店内から発生する音や振動が店外へ漏れにくいからです。

また飲食業の居酒屋やレストラン、風俗営業のスナックやクラブなどの業態にも、地下店舗が向いています。店外からの音や視線を気にしないで、顧客に飲食を楽しんでもらいやすいからです。

路面・空中店舗との違い

以上の地下店舗の特徴を踏まえると、路面・空中店舗との主な違いは、店舗の位置(階数)です。店舗の位置する高さが異なると、店外の雰囲気(景観や騒音、視線など)も変化します。

路面店舗は、地上の道路に面した店舗です。通行者やドライバーに認識されやすく、集客しやすくなります。路面店をデザインする注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

空中店舗は、ビルの2階以上に位置する店舗です。地上より静かで景観が良いため、プライベート空間をデザインしやすくなります。空中店舗へ集客するポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

地下店舗のメリット・デメリット

地下店舗の基本情報を把握したうえで、地下店舗のメリットとデメリットも押さえておきましょう。地下店舗の集客と売上を伸ばせるように、メリットを活かしながら、デメリットを対策する必要があります。

メリット①賃料が低い

メリット①賃料が低い

地下店舗のメリットとして、賃料が低い点が挙げられます。賃料が低ければ、初期費用(保証金や前賃料など)を抑えることが可能です。コストカットできれば、内装デザインや集客活動に予算を回すことができます。

人通りの多い駅周辺や繁華街などで、路面店舗を開業したくても、賃料が高かったり、なかなか空き物件が見つからなかったりします。一方で地下店舗を開業するなら、同じエリア内で安い賃料の物件を探しやすいです。

メリット②遮音性が高い

次に遮音性が高い点も、地下店舗のメリットです。店舗が地下に位置するため、店外からの騒音が入りにくいため、静かで落ち着いた店舗をデザインしやすいです。

例えばギターやピアノなどの楽器を演奏するステージを備えたレストランを開業できます。店内からの音が店外へ漏れにくいからです。ただし楽器の演奏については、物件の貸主に事前に許可を取っておきましょう。

なお半地下の物件に窓が施工されていたり、ドライエリアが施工されていたりする場合には、遮音性が低くなる点にご注意ください。

メリット③独特の雰囲気を演出しやすい

また独特の雰囲気を演出しやすい点も、地下店舗のメリットです。物件の位置や周辺環境によって、隠れ家的な雰囲気を演出できます。例えばバーの内装をシックでおしゃれにデザインすれば、賑わいのある街中から離れた非日常的な空間を提供できます。

他にも、高級感やリラックスムードを感じさせる内装もデザインできます。バー内装デザインのコツについて詳しくまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

メリット④耐震性が高い

さらに地下店舗のメリットとして、耐震性が高い点も挙げられます。地盤に囲まれて地上に出ている部分が少ないため、路面店や空中店舗に比べて揺れにくくなるからです。

例えば1995年の阪神・淡路大震災においては震度7以上が観測されながら、神戸市内の「地下街の被害は軽度で済んだ」と報告されています。

参考:国土交通省都市・地域整備局 街路交通施設課「地下街耐震対策検討調査業務 地下街耐震に関する調査報告書」5ページ

ただし地下店舗なら一概に耐震性が担保されるとは限りません。震源地や断層の場所によって、物件の振れ方が変化する点にご注意ください。

デメリット①視認性が低い

デメリット①視認性が低い

地下店舗のデメリットとして、まず視認性が低い点が挙げられます。店舗が地盤より下に位置する分だけ、通行人やドライバーの目に留まる機会が少なくなるからです。

したがって店舗の存在をアピールするために、集客方法の工夫が求められます。例えば目立つのぼりを立てたり、従業員が通りに立って通行人にチラシを配ったりする方法があります。

他にもポータルサイトやSNSなどを使ったオンライン集客も可能です。店舗へ集客する方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

デメリット②換気しにくい

また換気しにくい点も、地下店舗のデメリットです。換気できずに湿気がこもると、店内にカビが発生する原因になります。

そこで湿気対策として、換気口や除湿器を設置しましょう。加えてサーキュレータや扇風機などを活用して、空気を換気口へ流してください。

なおエアコンの機能は、店内の空気循環です。換気を目的とするなら、換気機能の付いたエアコンを選びましょう。店舗内を換気する方法を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。

デメリット③日当たりが悪い

そして日当たりが悪い点も、地下店舗のデメリットです。日光が入らなければ、薄暗い雰囲気になります。

ただし半地下の店舗に窓がついていれば、日当たりを確保できます。ドライエリアがあれば、通行人の目線が気にならないテラス席を設置可能です。

なお日当たりの悪さが必ずしも欠点になるわけではありません。日焼けしないため、商品の質や内装の劣化を防ぐことができます。

デメリット④浸水の恐れがある

さらに地下店舗のデメリットとして、浸水の恐れがある点にご注意ください。地上よりも低い位置にある地下店舗は、大雨や台風の際に地上から大量の水が流れてくる危険性があります。加えてトイレの位置が地上より低いため、下水が逆流する恐れもあります。

浸水対策として、排水溝を定期的に掃除したり、汚水用排水ポンプ槽(下水の逆流を防ぐ装置)を設置したりしてください。また浸水被害が想定される場合には、店舗前に土のうを積むことを検討しましょう。

地下店舗の物件選びの注意点

地下店舗の物件選びの注意点

地下店舗のメリット・デメリットを踏まえて、地下店舗の物件選びを開始しましょう。地下店舗の賃料や周辺環境、防犯対策、種類(居抜きかスケルトン)について、物件選びの注意点をご紹介します。

売上予測から賃料を計算する

地下店舗の物件選びの注意点として、売上予測から賃料を計算してください。地下店舗の賃料は、路面店に比べて低いです。しかし視認性が低いため、予測した集客を獲得できない恐れがあります。

賃料の目安は業種や業態によりますが、月間売上予測の10%以内です。例えば月間売上予測が150万円のカフェなら、賃料が月15万円以内の地下店舗を選びましょう。店舗物件の取得費用について詳しくまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

周辺環境を調査する

また周辺環境も調査する点も、地下店舗の物件選びの注意点です。集客しやすい立地を選ぶために、地下店舗の入居するビル周辺の交通量や人通りを調べましょう。曜日や時間帯、天気による変化も分析してください。

また災害リスクの低い立地を選ぶために、国土交通省や各自治体が公開しているハザードマップで、浸水や津波、土砂災害などの災害リスクが確認しましょう。ただし災害リスクゼロの立地は存在しないため、防災対策が必要です

参考:国土交通省「ハザードマップポータルサイト ~身のまわりの災害リスクを調べる~」

店舗全般に活用できる市場調査について紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。

防犯対策を検討する

さらに防犯対策を検討する点も、地下店舗の物件選びの注意点になります。路面店に比べて人目につきにくいため、地下店舗には窃盗などの犯罪リスクがあるからです。

そこで防犯対策として、防犯カメラや人感センサー付の防犯アラームなどを設置できる物件を選んでください。ドライエリアには、窓ガラスが割れにくくなる防犯フィルムを貼ることもできます。

また不審者が侵入してきた場合に、外部へ連絡できる環境を整備できる物件を選びましょう。営業中や準備中に従業員や顧客の安全を守る必要があります。店舗の防犯対策をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

物件の種類(居抜きかスケルトン)を決める

そして地下店舗の物件選びの注意点として、物件の種類(居抜きかスケルトン)を決める点も欠かせません。物件の種類によって初期費用が異なるため、予算に合わせて検討してください。

居抜きは、前借主の施工した内装や造作が残された状態の物件です。新たに内装や造作を施工する費用を削減できるメリットがあります。居抜き物件による開業にかかる費用についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

一方のスケルトンは、内装や造作が施工されていないスケルトン状態の物件です。自由に内装をデザインできますが、工事費用がかかります。スケルトン物件の内装工事費用についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

地下店舗の内装・外装をデザインするポイント

地下店舗の内装・外装をデザインするポイント

注意して物件を選んだら、地下店舗の内装・外装をデザインしましょう。内装・外装のデザインは、集客と売上を左右します。そこで集客と売上を伸ばせるように、地下店舗の内装・外装をデザインするポイントをご紹介します。

分かりやすい看板の設置

地下店舗の内外装をデザインするポイントとして、まず分かりやすい看板の設置が挙げられます。地下店舗の存在をアピールするために、通行人やドライバーに店舗の基本情報を分かりやすく伝える看板が必要です。

例えば壁面看板で、店舗の場所と営業時間を知らせましょう。階段やエレベーターなどの入店手段も一緒に記載できます。また路上看板で店内の写真やメニュー、価格帯などを紹介すれば、顧客が店舗の商品やサービスをイメージしやすくなります。

なお店舗全般に活用できる看板デザインをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

入店しやすいエントランス

次に入店しやすいエントランスも、地下店舗の内装・外装をデザインするポイントです。地下店舗の視認性は低いため、顧客の興味を引くデザインが求められます。

例えば地下店舗につながる出入り口のドアにコンセプトカラーを配色して、店舗の存在をアピールしましょう。配色だけではなく、店内の雰囲気に応じてエントランスの素材や形をデザインすると、店舗の魅力を紹介しやすいです。

なお店舗のドアをデザインするポイントについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

リピートしたくなる居心地の良さ

加えてリピートしたくなる居心地の良さをデザインすることも、地下店舗の内装・外装をデザインするポイントです。新規顧客だけでなく、リピーターを獲得することで安定した店舗経営につながります。

窓のない地下店舗でも、顧客に閉塞感を与えず快適に過ごしてもらえる工夫が必要です。例えばアクリルやガラス、鏡を施工して奥行きを出したり、内壁に白やライトブルーなどを配色して清潔感を演出したりします。

またおしゃれで温かみのある照明も、居心地の良さを左右します。店舗におしゃれな照明をデザインするポイントついてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

独自性の演出による競合店との差別化

そして独自性の演出による差別化も、地下店舗の内装・外装をデザインするポイントです。独自性のある地下店舗をデザインすることで、ターゲット層が競合店に流れるリスクを回避しなくてはなりません。

例えば地下店舗の特徴を活かせば、隠れ家のようなプライベートサロンをデザインできます。あえて照明を薄暗く灯せば、独特の雰囲気を演出可能です。

また飲食店なら、メニューに応じて内装デザインの特別感を出しましょう。季節限定メニューやキャンペーンに応じて、エントランスやダイニングフロアを飾れば、店舗の独自性を伝えやすいです。

接客しやすいカウンター

さらに地下店舗の内装・外装をデザインするポイントとして、接客しやすいカウンターもおすすめします。業種・業態によりますが、カウンター越しに顧客とコミュニケーションを取ることで、丁寧な接客をしやすいからです。

例えば鉄板焼きの飲食店なら、従業員が調理をしながら、鉄板付きのカウンター越しに顧客と会話できます。料理の美味しさはもちろん、調理の安全性やパフォーマンス性を伝えることが可能です。

なおカウンター席をデザインするコツをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

集客できる地下店舗を開業しよう!

IDEALは、店舗全般のコンセプト設計から資金調達、物件探し、内外装のデザイン・工事、集客までのワンストップソリューションをご提供しております。

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監修者

IDEAL編集部

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