本記事で、小さなカフェの内装デ…
2023.02.15 2023.02.16|内装工事
カフェカウンターの役割！高さ・レイアウト・施工事例・費用・DIY
本記事で、カフェカウンターの役割を解説します。カウンターの高さやレイアウト、施工事例、工事費用、DIYについてもご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
カフェにおけるカウンター席の役割
カフェの座席にはテーブル席やソファ席などの種類がありますが、カウンター席の需要もあります。カフェにおけるカウンター席の役割を確認しましょう。
カフェの第一印象を決める
まずカウンター席には、カフェの第一印象を決める役割があります。カウンター席は、店舗の窓や出入り口の近くに設置されるからです。顧客からの印象を左右する「お店の顔」になります。
特に厨房に面しているカウンター席からは、調理の様子や従業員の動きが見えます。カウンター席で安心して居心地よく飲食してもらえると、リピート利用を期待できます。
そこでカフェのコンセプトを踏まえて、おしゃれで居心地のよいカウンター席をデザインしましょう。カウンター席の見た目だけでなく、座り心地もカフェに対する第一印象を決めるからです。
顧客の回転率を上げる
次にカウンター席には、顧客の回転率を上げる役割もあります。座席を無駄なく利用できるからです。例えば2人用のテーブル席に1人で来店した顧客を案内すると、座席が一つ余ってしまいます。
特にカウンター席には単独で来店する顧客からのニーズがあり、短時間に飲食を済ませたい顧客層の回転率を上げやすいです。座席全体の稼働率を上げるためにも、カウンター席は有効です。
ただしカフェにはグループ客も来店しますので、単純にカウンター席を多くすればよいわけではありません。カフェのターゲット層に合わせて、カウンター席とソファ席、テーブル席の比率を決めましょう。
なお座席数や回転率の計算方法を解説していますので、次の記事も併せてご覧ください。
アットホームな雰囲気を演出する
また厨房に面しているカウンター席には、アットホームな雰囲気を演出する役割があります。顧客と従業員の距離が近く、コミュニケーションを取りやすいからです。
コーヒー製造工程をパフォーマンスとして見せることで、顧客との会話が生まれやすくなります。加えて一人で来店した顧客が、退屈することなく料理や飲み物の提供を待つことが可能です。従業員との会話を期待する顧客にとっては、居心地の良さにつながります。
同時に従業員が顧客からのサービス全般に対する意見を聞けると、カフェ経営の改善に役立てられます。カウンター席を活用してコミュニケーションを取り、顧客との信頼関係を築きましょう。
従業員の作業効率を上げる
さらに厨房に面しているカウンター席には、従業員の作業効率を上げる役割もあります。厨房からホールに出ることなく料理や飲み物を提供したり、片付けたりできるからです。従業員が客席を見渡しながら効率よく接客できると、顧客満足度の向上を期待できます。
特に小さなカフェでは、従業員の動線を短くすることが理想的です。移動が少なくて済むと、従業員のストレスや負担も軽減できます。冷蔵庫と調理台までの距離を数歩で移動できるように、厨房内のレイアウトも工夫しましょう。
ただし厨房設備・機器・什器の台数やサイズに注意が必要です。厨房設備・機器・什器の選び方についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
コーヒーへのこだわりをアピールできる
なお厨房に面しているカウンター席には、コーヒーへのこだわりをアピールできる役割もあります。カウンター席に座った顧客にコーヒーを淹れる工程をアピールできるだけでなく、音や香りを楽しんでもらうことも可能です。
また従業員がカウンター越しに顧客とコミュニケーションを取りやすいため、コーヒーに合うメニューの提案などをしやすいです。あえて厨房内を見せることで、サービスやメニューの独自性をアピールしましょう。
特に豆を挽くところからコーヒーを淹れる純喫茶などに、厨房に面しているカウンター席は適しています。カフェと喫茶店・純喫茶の違いをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
カフェカウンターの高さとレイアウトを決めるポイント
カウンター席が役割を果たせるように、自店舗に適した高さとレイアウトを選びましょう。そこでカフェカウンターの高さとレイアウトを決めるポイントをご紹介します。
コンセプトに応じた高さ
カフェにデザインできるカウンターの高さには、3種類（ローカウンターとミドルカウンター、ハイカウンター）あります。コンセプトに応じた高さを選ぶことで、集客や売上につながります。カウンター席の高さによって、顧客の感じる印象や居心地が変わるからです。
カフェの顧客単価や回転率を踏まえて、カウンターの高さを選んでください。一般的にカウンター席の高さが低いほど、顧客がゆったりと過ごしやすいです。例えばお茶会に訪れる主婦層をターゲットにするカフェには、ローカウンターをデザインしましょう。
一方でカウンター席が高いほど、回転率を上げやすいです。例えば忙しい顧客が短時間に利用できるカフェには、ハイカウンターが適しています。カウンター席の高さについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
I字・L字カウンターのレイアウト
I字カウンターはアルファベットの「I」の形を、L字カウンターはアルファベットの「L」の形をしています。I字・L字カウンターのレイアウトには、カフェの入り口付近もしくは壁・窓際が適しています。
入り口付近にI字・L字カウンターをレイアウトすると、長居しない顧客の動線がスムーズになります。併せて店舗の奥にゆったり過ごしたい顧客向けのソファ席をレイアウトすることで、ゾーニングできます。
またI字・L字カウンターはテーブル席よりも奥行きを取らないため、壁・窓際に設置可能です。限られたスペースに、座席数を増やせます。I字・L字カウンターの特徴やデザインのコツについて、次の記事も併せてご覧ください。
コの字カウンターのレイアウト
コの字カウンターは、カタカナの「コ」の形をしています。店舗奥や厨房手前にコの字カウンターを施工すると、従業員がカウンターからダイニングフロアを見渡しやすいです。顧客の動きが見えることで、調理や作業をしていても細やかな接客が可能となります。
またカフェの内装においては、顧客と従業員の動線を交差させないデザインが理想的です。エントランスからコの字カウンターまでを顧客が、コの字カウンターからソファ席やテーブル席までを従業員が通行しやすいようにレイアウトしましょう。
なおコの字カウンターのデザインについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
おしゃれなカフェカウンターの施工事例
カフェカウンターの高さとレイアウトを決めるポイントを押さえたうえで、おしゃれなカフェカウンターの施工事例を調査しましょう。カフェカウンターのデザインを具体的にイメージできるように、各事例のデザインポイントをご紹介します。
接客しやすいハイカウンター
「Cafe&Dining Ashley」様は、現役女子大生によりプロデュースされたカフェです。従業員が接客しやすいように、厨房に面してハイカウンターがデザインされています。顧客が調理のライブ感を楽しむことも可能です。座り心地を考慮して、足置きのあるイスが設置されました。
カウンター席だけではなく、ターゲット層のニーズに応えて幅広い座席を提供できるように、テーマ性の異なる個室やカラフルな2～6名のテーブル席、ゆっくり過ごせるソファ席などもレイアウトされています。
スポーツ観戦できるI字カウンター
「RACH HAMBURG FACTORY」様は、カフェ＆バーです。厨房に面してI字カウンターが施工されており、スポーツ観戦できるように大型スクリーンが設置されています。カウンター奥の壁には、お酒のボトルなどが綺麗に並べられています。
またカウンター席の後ろのフロアには、ソファ席やテーブル席がレイアウトされており、貸切パーティを開催できます。料理を提供しやすいように、厨房からソファ席やテーブル席までの動線が確保されています。
スペースを有効活用したI字カウンター
「Affidamento Cafe」様は、ギャラリーが併設されているナチュラルテイストのカフェです。限られたスペースを有効活用するため、厨房横にI字カウンターがデザインされました。カウンターを挟んで、厨房スペースとテーブル席がレイアウトされています。
また人が自然と集まってくる空間を目指して、白とブラウンをベースに内装がデザインされています。華やかな雰囲気を出せるように、こだわりのインテリアが配置されています。
窓際にレイアウトされたI字カウンター
「ねっこcafe」様は、南フランスの田舎をイメージしたカフェです。厨房に面したカウンター席の他に、窓側にI字カウンター席がレイアウトされています。ゆったりと過ごしてもらえるように、座席間隔は広めです。
また店内に展示される絵画が引き立つように、内装材の素材と配色が選択されています。さらに温かみのある空間を演出できるように、木製のテーブルやイスが配置されました。
ドリンクスタンドのハイカウンター
「newtra(ニュートラ)」様は、プロテイン専門のドリンクスタンドです。顧客が立った状態でドリンクを飲めるように、ハイカウンターがデザインされました。小規模店舗の細長い空間を有効活用できるように、I字のカウンターです。
またスポーティでクールな空間となるように、黒を基調にライトブルーとホワイトをアクセントに内装が配色されています。通行人に店舗をアピールできるように、ファサードのドアや看板に大きなロゴがプリントされている点も特徴的です。
壁両側に配置されたI字カウンター
「GOOD TACO TOKYO」様は、独自の体験を提供できる店舗を目指すタコス専門店です。細長い店内空間を有効活用して、出入り口付近の壁両側にI字のカウンター席がレイアウトされています。
カウンター席だけではなく、店内にテーブル席や店外にテラス席もレイアウトされました。一般的なメキシコ料理店と異なるスタイリッシュな内装になるように、白やベージュを基調としてデザインされています。
カフェカウンターの工事費用節約とDIY
イメージ通りのカフェカウンターをデザインしたいところですが、工事費用がかさむと開業資金を圧迫しかねません。カフェカウンターの工事費用節約方法をご紹介したうえで、DIYの取り入れ方も確認します。
部分的に素材のグレードを下げる
カフェカウンターの工事費用節約方法として、部分的に素材のグレードを下げる方法が挙げられます。顧客の目に入りづらい部分のグレードを下げることで、顧客からの見え方を変えずに節約できます。
例えばカウンター天板の下は覗き込まないと見えない部分であるため、素材や仕上げ剤のグレードを下げても見た目に影響が出にくいです。ただし天板はカウンター席に着いた顧客が目にする部分であるため、表面の素材や塗装を工夫しましょう。
また複雑な形のカウンターよりも、シンプルなデザインの方が費用を抑えやすいです。素材にこだわるなら、簡単に施工できるデザインを採用してください。素材と施工法の両面から、カウンター工事費用を検討しましょう。
なお造作家具の工事費用を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
相見積もり業者を比較する
また相見積もりで業者を比較する方法も、カフェカウンター工事費用の節約につながります。各工事業者に得意分野があり、同じカフェカウンターの造作を依頼しても料金が異なります。カウンターなどの造作家具を得意とする工事業者であれば、工期の短縮を期待できます。
ただし工事費用だけでなく、業者の信頼性やアフターサービスなども考慮してください。安くてもサービスの質が悪かったり、アフターサービスが不十分だったりすると、余分なコストがかかるからです。
そこで見積もりを依頼する際に工事の内容と費用、期間と併せて、営業担当者の接客や提案力なども確認しましょう。複数の業者からの見積もり内容を比較して、総合的に工事業者を選定する必要があります。
なお内装業者の選び方を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
カフェのカウンターをDIYできる？
カフェのカウンターは、造作の知識と技術があればDIYできます。カウンターの構造が複雑ではないためです。使用する素材の特徴や相性のよい塗料などを事前に調べておきましょう。
ただし重い天板を使用するカウンターのDIYには注意してください。強度計算の知識がない状態でカウンターを造作すると、天板が落下する恐れがあるからです。耐久性の求められる造作家具工事に関しては、専門業者に依頼することをおすすめします。
また厨房に面してカウンターを施工する際には、有資格者でないと水道やガスの配管を工事できません。DIYできない工事については、内装工事専門業者に依頼してください。カウンターの作り方についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
理想的なカフェのカウンターをデザインしよう！
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監修者
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IDEAL編集部
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