2018.12.12　 2020.09.09|店舗デザイン

ラーメン店は動線を重視してお客様の回転率アップを目指そう！

個人でも事業を起こしやすくなったことから、ラーメン屋の開業が注目されています。

しかし、単に開業すればいいというものではなく、客層を考えた内装デザインや、店の規模に合った動線などを意識しなければなりません。

これらは、開業後ではなく、開業前に考えておくことが重要です。

それでは、具体的にどのようなことを考える必要があるのでしょうか。この記事では、内装デザイン、工事にかかる費用と工期の目安、物件の選び方などについて簡単に解説します。

店舗の規模とコンセプトを決める
オーソドックスなラーメン屋の内装とは？
和モダンやカフェ風の内装デザインもアリ
内装工事にかかる費用と工期の目安は？
動線や回転率も考慮しながらデザインを決めよう

店舗の規模とコンセプトを決める

ラーメン屋の内装をプランニングする前に、まず店の規模と基本的なコンセプトを考えます。この点が明確でないと、内装のプランニングもあいまいなものになってしまうので気を付けましょう。

店の規模については大きく2つに分類することができます。

1つ目は、カウンター席だけの場合です。カウンター越しにお客様とやり取りをするため、ラーメン作りから会計まで、1人でも運営していくことができます。狭い物件でもいいので、家賃や内装工事費用を抑えやすいのもメリットです。

2つ目は、カウンター席以外にテーブル席もおく場合です。一度にたくさんの客数を対応することができるため、大きな利益が期待できます。また、家族づれなどの集団のお客様も訪れやすいので、客層も広がります。

オーソドックスなラーメン屋の内装とは？

傾向としては、5〜10席ほどのカウンター席と、壁ぎわに5席程度のテーブル席や畳を用いた小あがりを設け、

レジを入り口においた内装が多いです。広さとしては、15～20坪ほどになります。内装デザインは、大きく2つの傾向があります。

1つ目は、中華料理店の雰囲気が強いデザインです。赤色と黒色を基調にしたデザインで、中国を意識させる小物などを設置します。ラーメンを盛る器も中国風にすることが多いです。

2つ目は、和風な雰囲気のデザインです。全体的に落ち着いた印象があります。若い人からご年配の人まで、誰でも入店しやすく、客層を選びません。

和モダンやカフェ風の内装デザインもアリ

ラーメン屋の内装は、必ずしも職人的な雰囲気を出す必要はありません。オシャレなデザインのラーメン屋もアリです。特に、和モダンとカフェ風のものに人気があります。

和モダンの場合、男性だけでなく、女性も取り込むことができます。比較的若い人からの人気を集めやすい傾向がありますが、家族づれも多いので、うまく経営すれば万人向けのお店にすることも可能です。

カフェ風の場合は、女性や若い層を中心に呼び込むことができます。

また、個人や2人程度の少人数での来店が多い傾向です。コンセプトを洗練させれば、話題性のあるお店にすることもできるでしょう。

内装工事にかかる費用と工期の目安は？

ラーメン屋の内装工事にかかる費用の相場は、1坪あたり約30万円になります。カウンター席のみの店舗だと、約10坪の広さになるため、費用は約300万円です。

カウンター席とテーブル席の両方を設置する場合は、約15～20坪の広さになるため、450万～600万円ほどになります。工期については、よほど大規模な店舗でない限り、どちらの場合も3カ月ほどです。

また、賃貸物件を借りる際は、スケルトンと居抜きの2種類から選ぶことになります。スケルトン物件とは、内装や設備の設置などが何も施されていない物件のことです。

1から店舗をデザインしたい場合に利用される傾向があります。居抜き物件とは、前テナントが使用していた内装や設備などが残っている物件のことです。工事費用の節約や工期の短縮が期待できます。（※1）（※2）

動線や回転率も考慮しながらデザインを決めよう

ラーメン屋は入りやすい内装デザインも大切ですが、居心地が良すぎると回転率が悪くなる可能性が高いです。

ラーメン屋の場合は、売り上げ単価がそれほど大きくはならないため、お客様に早くラーメンを提供することが欠かせません。そのためには居心地よりも動線を重視した内装を心がける必要があります。

必ずしも、オシャレで居心地の良いラーメン屋を作るのが悪いわけではありません。しかし、生き残るラーメン屋にするためには、売り上げについて考えることが重要です。

売り上げと居心地のバランスを考えて店舗をデザインしてみましょう。