2023.04.17  2024.10.09|新規開業ノウハウ

カフェの居抜き物件を探す際の注意点!開業のメリット・事例・費用・内装デザイン

カフェの居抜き物件を探す際の注意点!開業のメリット・事例・費用・内装デザイン

本記事で、カフェの居抜き物件を探す際の注意点を解説します。居抜き物件にカフェを開業するメリットや事例、費用、内装デザインもご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

居抜き物件にカフェを開業するメリット・デメリット

居抜き物件にカフェを開業するメリット・デメリット

本記事の最初に、居抜き物件にカフェを開業するメリット・デメリットをご紹介します。カフェの開業に失敗しないために、居抜き物件のメリットを活かしつつデメリットを対策することが必要です。

メリット①前店舗の施工した内装や設備などを利用できる

居抜き物件にカフェを開業するメリットとして、まず前店舗の施工した内装や設備などを利用できる点が挙げられます。前店舗の施工した内装(天井や壁、床)や設備(厨房や空調、電気など)を利用することで、スケルトン物件よりも内装工事費用を削減可能です。

カフェの開業費用には内装工事費だけではなく、集客費や人件費なども含まれます。居抜き物件を借りて内装工事費を抑えられると、他の費用に回すことが可能です。カフェの開業資金について後ほどご紹介します。

メリット②内装工事の期間を短縮できる

また内装工事の期間を短縮できる点も、居抜き物件にカフェを開業するメリットです。物件を契約してから開業するまでの期間を短縮できるため、賃料の負担を軽減できます。

また内装工事の時間がかからない分だけ、他の開業準備(資格取得や集客活動など)に力を注ぐことも可能です。カフェの資格や集客などの対策方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

メリット③前店舗の顧客を引き継ぎやすい

そして前店舗の顧客を引き継ぎやすい点も、居抜きカフェにカフェを開業するメリットです。前店舗の業態がカフェや飲食店であれば、顧客の引継ぎを期待できます。前店舗の顧客を引き継げれば、集客費用を節約可能です。

引き継いだ顧客がリピーターになってくれれば、安定した利益を得ることも期待できます。リピーターになってもらえるように、キャンペーンやセットメニューなどの施策を展開しましょう。リピーター獲得のアイデアを紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。

デメリット①デザインの自由度が低い

一方で居抜き物件にカフェを開業するデメリットとして、デザインの自由度が低い点が挙げられます。居抜き物件には天井や床、壁などが施工されているため、大幅なデザイン変更には工事の費用と時間がかかります

そこで居抜き物件を契約する前には、各物件の厨房やダイニングフロアのレイアウトやデザインを確認してください。開業するカフェのコンセプトに合う居抜き物件を契約できれば、施工されている内装を活かすことができます。居抜き物件を探す際の注意点を後ほどご紹介します。

デメリット②造作譲渡料がかかる場合がある

また造作譲渡料がかかる場合がある点も、居抜き物件にカフェを開業するデメリットです。造作譲渡料とは、居抜き物件に施工されている内装や設備などを利用するために前借主や物件所有者に支払う費用です。

造作譲渡料は居抜き物件の状態や契約条件などによって異なりますので、契約前に確認してください。居抜き物件における造作譲渡や減価償却についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

デメリット③内装や設備が劣化しやすい

なお内装や設備が劣化しやすい点も、居抜き物件にカフェを開業するデメリットです。開業後に故障してしまいメンテナンスや買い替えが必要になると、余計に費用がかかります

居抜き物件に施工されている内装や設備は中古である点を念頭において、譲渡契約を判断しましょう。故障や劣化している物を譲渡されないように、契約前に内装や設備ごとに施工時期を確認しなくてはなりません。具体的な確認方法を後ほどご紹介します。

カフェの居抜き物件を探す際の注意点

カフェの居抜き物件を探す際の注意点

居抜き物件にカフェを開業するメリット・デメリットを踏まえて、カフェの居抜き物件を探す際の注意点を確認しましょう。スケルトン物件との違いや内装・設備の状態、賃貸借契約の条件などについて注意が必要です。

スケルトン物件との違い

カフェの居抜き物件を探す際には、まずスケルトン物件との違いにご注意ください。居抜き物件には内装や設備が施工されていますが、スケルトン物件は骨組みだけの状態です。内装や設備を一からデザインするため、スケルトン物件には工事の費用と時間がかかります。

しかしスケルトン物件はデザインの自由度が高いので、カフェの内装にこだわりたい場合に適しています。居抜き物件とスケルトン物件の違いを詳しく紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。

前借主の退店理由

次に前借主の退店理由も、カフェの居抜き物件を探す際の注意点です。例えば経営難から前店舗が閉店した場合には、立地がカフェの営業に向いていない恐れがあります。また前店舗の評判が悪かった場合には、新規開業するカフェの集客に悪影響をもたらすリスクもあります。

そこで居ぬき物件の所有者や不動産屋、周辺店舗などに、前借主の退店理由や経営状態などを確認しましょう。居抜き物件の立地選びのコツをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

前店舗の業種・業態

また前店舗の業種・業態も、カフェの居抜き物件を探す際の注意点になります。同じ飲食業の店舗だった居抜き物件(カフェなど)を選ぶと、厨房やダイニングフロアの工事費用を抑えやすいです。

一方で業種・業態の異なる居抜き物件(サロンやジムなど)を選んでしまうと、厨房などの設備工事費用がかかります。また飲食店の居抜き物件でも全店舗とメニューやサービスが異なる場合も、厨房やダイニングフロアの使い勝手が良くない恐れがあります。

内装・設備の状態

また内装・設備の状態も、カフェの居抜き物件を探す際の注意点です。例えば厨房や排気、空調などの設備が劣化・故障していると、カフェの営業に支障をきたします。物件探しの際には、内装・設備の購入時期や説明書の有無などを確認してください。

またカフェの営業に必要な内装・設備が整っている点も確認しましょう。細かい部分(設備の使い勝手や動線の問題など)まで確認することで、カフェ営業に適した居抜き物件を選びやすくなります。

賃貸借契約の条件

そして賃貸借契約の条件も、カフェの居抜き物件を探す際の注意点です。特に許可される営業時間や退去時の原状回復などの条件を確認してください。特に引き継いだ内装・設備の取り扱いについては、原状回復義務の有無に注意しなければなりません。

他にも飲食店居抜き物件の賃貸借計画における注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

トラブル対策

なおカフェの居抜き物件を探す際には、トラブル対策にも注意しましょう。居抜き物件においては、内装や設備、近隣の住民・店舗、廃棄物処理などのトラブルが起きやすいです。

居抜き物件に起きやすいトラブルを未然に対策することで、カフェの開業準備を円滑に進め、集客と売上を伸ばすことができます。居抜き物件のトラブル事例と対策を詳しく紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。

居抜き物件にカフェを開業した事例

カフェの居抜き物件を探す際の注意点だけではなく、居抜き物件にカフェを開業した事例を調査しましょう。コンセプトの似ている競合カフェを調査することで、内装デザインやメニュー開発などのヒントを得られるからです。

古民家をリノベーションしたカフェ

古民家をリノベーションしたカフェ

日本古来の建築様式やレトロ感を活かした古民家カフェ。次の記事で、古民家をリノベーションしたカフェの事例を紹介しています。ぜひご覧ください。

ペット可のアットホームなカフェ

ペット可のアットホームなカフェ

引用:cafe garage Dogberry(ドッグベリー)下北沢「夜カフェ×ペット可」

「cafe garage Dogberry」は、東京都世田谷区にあるペット可のアットホームなカフェです。打ちっぱなしのコンクリートの壁に木製の什器が施工されており、おしゃれで温かみのあるデザインに仕上げられています。

様々な種類の座席(テラス席やカウンター席、ソファ席、座敷席など)がレイアウトされ、個人や家族連れの幅広い顧客層に対応できます。座席の間隔が広く取られているため、顧客がくつろいで過ごしやすいです。

シンプルな内装のカフェ

シンプルな内装のカフェ

引用:食べログ「and parfait」

「and parfait」は、東京都品川区にあるパフェ専門のカフェです。シンプルな内装がデザインされており、白とグレーをベースカラーとしています。フルーツパフェの鮮やかな色合いを引き立てる内装デザインです。

またカウンター席やテーブル席が壁沿いに配置されているため、パフェの写真を撮影しやすいです。ファサードも白とグレーをベースにデザインされており、内装との統一感が保たれています。

前店舗のファサードが活かされたカフェ

前店舗のファサードが活かされたカフェ

引用:食べログ「cacao broma 白金台店」

「cacao broma 白金台店 」は、東京都港区にあるオーガニックチョコレートを味わえるカフェです。前店舗のファサードが活かされ、ガラスのエントランスから店内の様子が分かりやすいです。新たにテラス席や看板などが設置されることで、カフェらしさが表現されています。

また内装にはオレンジの照明や木目の什器がデザインされています。コート掛けや荷物置きも用意されており、限られたダイニングスペースで顧客に快適に過ごしてもらえるように工夫されています。

コワーキングスペース併設のカフェ

コワーキングスペース併設のカフェ

引用:食べログ「BRITANNIA TEA」

「BRITANNIA TEA」は、東京都千代田区にあるコワーキングスペース併設のカフェです。1階に注文カウンターが、2階にイートインスペースが、3階にコワーキングスペースがレイアウトされています。

各階には、用途に応じた内装がデザインされています。1階には、アンティーク調の注文カウンター。2階には、大きな木のモニュメントを取り囲むナチュラルテイストのカウンター席。3階には、コンセントの設置された半個室がレイアウトされています。

シックな内装のカフェ

シックな内装のカフェ

引用:食べログ「CROSS POINT」

「CROSS POINT」は、東京都杉並区にあるシックな内装のカフェです。ベージュを基調とした内装に、ブラウンやグレーのチェアが配置されています。1階に注文カウンターが、2階にイートインスペースがレイアウトされています。

ファサードも同じテイストでデザインされており、ブラウンが配色。ゴールドのサインとライトがアクセントです。シンプルながらおしゃれさが際立つデザインで、顧客の注目を引く効果を期待できます。

居抜きカフェの開業費用と内装デザイン

居抜きカフェの開業費用と内装デザイン

居抜き物件にカフェを開業した事例を踏まえて、居抜きカフェの開業費用と内装デザインについて見ていきましょう。予算内に開業するために、節約方法もご紹介します。また理想の居抜きカフェを実現するために、内装デザインのポイントも押さえてください。

開業費用の相場と内訳

居抜き物件(10坪で賃料月10万円)にカフェを開業する費用の相場は、500万円前後です。ただし物件の規模や譲渡される造作、立地などによって、開業費用は変動します。

また居抜き物件開業費用の内訳は、以下のとおりです。

  • 賃貸物件取得費
  • 内装工事費
  • 厨房設備費
  • 造作譲渡料
  • 原材料費
  • 人件費
  • 宣伝広告費
  • 諸経費 
  • 運転資金

カフェ開業費用の相場と内訳について詳しく紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。

開業費用の節約方法

居抜きカフェ開業費用の節約方法として、なるべくコンセプトに合う内装や設備の施工された物件を選びましょう。小さなカフェの内装工事費用の抑え方を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。

また造作家具を減らす方法でも、内装工事費を削減できます。特にこだわりたい家具(カウンターやウッドデッキなど)だけ造作してください。造作家具の作り方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

内装デザインのポイント

居抜きカフェ内装デザインのポイントとして、まずカフェのコンセプトとターゲットを決める点が挙げられます。コンセプトとターゲットを決める方法を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。

また限られたフロアを有効活用する点や店舗物件の特徴を活かす点なども、居抜きカフェ内装デザインのポイントです。他にも内装デザインポイントを紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。

居抜き物件にカフェを開業しよう!

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監修者

IDEAL編集部

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