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2025.03.07 2025.01.30|新規開業ノウハウ
スポーツバー開業のポイントとは?開業の事例や資金も紹介!

本記事で、スポーツバー開業のポイントを解説します。またスポーツバー開業の事例や資金もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
スポーツバー開業の基本情報

スポーツバーの開業準備を計画する前に、基本情報を確認しましょう。基本情報を確認することで、計画を立てやすくなるからです。それではスポーツバーの市場規模と主なサービス、他のバー業態との違い、経営者の年収をご紹介します。
市場規模
まずスポーツバーの市場規模は、Web上に掲載されていませんでした(2025年1月時点)。ただし以下の資料によると、居酒屋・ビアホール等の市場規模はコロナ禍により4500億円程度(2021年)まで落ち込みましたが、コロナ禍以降に拡大傾向にあります。
参照元:
日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査令和 5 年(2023 年)年間結果報告」
日本フードサービス協会「令和 3 年(令和 3 年 1 月~令和 3 年 12 月)外食産業市場規模推計について」
国内と同様に、世界的にもスポーツバーの市場規模は拡大傾向が予想されています(2024年の570億ドルから2032年の785億ドルまで)。したがって日本国内居住者だけではなく、インバウンドの需要も期待できます。
参照元:ビジネスリサーチインサイト「スポーツバー市場規模 | 2032 年までの世界予測」
主なサービス
次にスポーツバーの主なサービスは、アルコールや飲食物、スポーツ中継の観戦環境、eスポーツのプレイ環境などの提供です。一般的なバーと同じく、アルコール(ビールやカクテルなど)や飲食物(サラダや揚げ物、スイーツなど)が提供されます。
しかし一般的なバーとは異なるサービスが、スポーツ中継の観戦環境やeスポーツのプレイ環境の提供です。eスポーツの人気が世界的に高くなっているため、顧客からの需要増加が予想されています。
参照元:
JIJI.COM「eスポーツ、4割が『五輪競技に』 若い世代中心に支持―時事通信世論調査」
ヤフーニュース!「自民、eスポーツ推進を提言 党スポーツ立国調査会」
他のバー業態との違い
それからスポーツバーと他のバー業態との違いは、サービスや営業許可などです。スポーツバーは特化型バー(ミュージックバーやダーツバー、マジックバーなど)に分類され、アルコール・飲食物以外のサービスも提供されます。
一方で他のバー業態のサービスは、バーテンダーの作るお酒(オーセンティックバー)や飲食物(ダイニングバー)、コーヒー・紅茶(カフェバー)などです。バー業態の営業許可についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
経営者の年収
そしてスポーツバー経営者の年収は、Web上に掲載されていませんでした(2025年1月時点)。以下のページによると300万円から1,500万円程度だと推測されますが、店舗の立地や規模、営業日数、店舗数などによって経営者の年収は変動します。
参照元:飲食店ドットコム「飲食店経営者の『年収』や『悩み』をアンケート調査。赤字店の98.1%が『集客力』に課題」
例えばスポーツバー1店舗(月間売上150万円で利益率30%)を営業するなら、経営者の年収は540万円程度です。同じ条件で2店舗に拡大できれば、経営者の年収は1,000万円を超えます。
- 月間売上150万×12ヵ月×1店舗×利益率30%=540万円
スポーツバー開業のポイント

基本情報だけではなく、スポーツバー開業のポイント(コンセプト・事業計画書、開業資金・経費削減、店舗物件、メニュー・サービスの企画・開発、設備・機器・什器の手配、資格・免許取得と届出・許可の申請、採用・研修、集客活動)も確認しましょう。
コンセプト設計と事業計画書作成
まずコンセプト設計と事業計画書作成が、スポーツバー開業のポイントとして挙げられます。店舗経営の基本方針となるコンセプトは、競合店との差別化や事業計画書の作成などに必要です。
設計したコンセプトに基づいて、事業計画書を作成します。事業計画書は、開業資金の調達や経営の評価・改善などに役立つ書類です。スポーツバー開業にも活用できる事業計画書の書き方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
開業資金の調達と経費削減
次に開業資金の調達と売上の管理も、スポーツバー開業のポイントです。開業前の初期投資(物件取得費や設備・機器・什器購入費など)と開業後の運転資金(人件費や賃料など)を計算したうえで、開業資金を調達しましょう。
調達した資金から無駄に支出しないためには、経費削減が重要です。スポーツバー開業にも活用できる経費削減方法(DXの推進や電気料金の見直しなど)をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
店舗物件の選定とデザイン・工事
それから店舗物件の選定とデザイン・工事も、スポーツバー開業のポイントです。店舗物件はコンセプトを実現させる手段であり、立地は集客に影響を与えます。希望条件(賃料や立地、間取りなど)を整理したうえで、自店舗に合う物件を選定しましょう。
店舗物件の購入・賃借を契約したら、外観と内装のデザイン・工事を計画します。開業予定日までに計画的に進めなくてはなりません。スポーツバーの内装施工事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
メニュー・サービスの企画・開発
続いてメニュー・サービスの企画・開発も、スポーツバー開業のポイントです。競合店との差別化を図り集客と売上を伸ばすために、ターゲットとする顧客層の興味・関心を引く魅力的なメニュー・サービスを企画・開発しましょう。
売上に占める利益率を高めるためには、メニュー全体の原価率を抑えなくてはなりません。スポーツバーにも活用できる原価率を計算する際の注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
設備・機器・什器の手配
また設備・機器・什器の手配も、スポーツバー開業のポイントです。自店舗のメニュー・サービスに応じて、必要な厨房設備・機器・什器(ガスコンロや冷凍冷蔵庫、シンク・作業台など)を手配しましょう。
厨房だけではなく、ダイニングフロアやバックヤードにも必要な設備・機器・什器(空調、照明、カウンターなど)を手配しなければなりません。スポーツバーにも活用できるおしゃれな什器を選ぶためのポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
資格・免許取得と届出・許可の申請
さらに資格・免許取得と届出・許可の申請も、スポーツバー開業のポイントです。申請条件などが不定期で変更されますので、必ず最新情報を確認しましょう。
- 食品衛生責任者の資格
- 防火管理者の資格(該当する店舗物件の場合)
- 調理やお酒の提供に関する資格やスキル
- 税務や財務、労務などに関する資格やスキル
- 税務に関する届出・許可(個人事業主の開業届または法人の設立届など)
- 防火管理者選任届(該当する店舗物件の場合)
- 防火対象設備使用開始届・火を使用する設備等の設置届
- 飲食店の営業許可
- 深夜における酒類飲食店営業開始届(深夜にお酒を提供する場合)
- 特定遊興飲食店営業許可 (遊興を提供する場合)
- 社会保険や労働保険の加入(従業員を雇用する場合)
- 動画配信サービスの加入(スポーツ中継環境を提供する場合)
参照元:
J SPORTS「お店や施設、その他業務利用でJ SPORTS/J SPORTSオンデマンドのご利用をご検討中のお客様へ」
株式会社アイ・ステーション「DAZN for BUSINESS」
採用・研修
そして採用・研修も、スポーツバー開業のポイントです。長時間営業する場合や多店舗展開する場合などには、店舗営業を任せる従業員を採用します。採用条件(職種や人数、給与など)を整理したうえで、求人募集を出しましょう。
従業員の採用日から開業予定日までの間には、接客や調理、売上管理などに関する研修を計画しなければなりません。スポーツバーにも活用できる人材採用のコツや研修の注意点などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
集客活動
なお集客活動も、スポーツバー開業のポイントです。飲食業界に新規参入する場合には知名度も認知度もありませんので、開業前から集客活動を計画します。ターゲットする顧客層に合う集客方法を選びましょう。
集客活法には、オンライン(WebサイトやSNSなど)とオフライン(看板広告やチラシなど)の方法があります。店舗の集客に成功した事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
スポーツバーの開業事例
ポイントを押さえてスポーツバーを開業できるように、参考となる事例を調査しましょう。事例5点を取り上げて、各事例の特徴(貸切パーティーと地元チームの応援、スポーツチーム運営会社、ゲーム開発会社、DXの推進)をご紹介します。
貸切パーティーに対応したスポーツバー

まず「RACH HAMBURG FACTORY」は、貸切パーティーに対応したスポーツバーです。レイアウト変更がしやすいように、ダイニングフロアに可動式のテーブル席やソファ席が配置されています。
各座席の顧客が飲食をしながらスポーツ観戦を楽しめるように、複数の場所にテレビモニターが設置されています。自家製ハンバーグを提供しているスポーツバーの開業事例です。
地元チームを応援するスポーツバー
次に「Asobiya」は、地元チームを応援するスポーツバーです。サッカーJ1リーグに所属する鹿島アントラーズを応援しており、内装空間にはチームカラーのレッドが配色されています。
地元自治体からの補助を受けて、空き店舗からリノベーションされたスポーツバーの開業事例です。営業日ごと店長を交代して地元住民間の交流を深めながら、地域活性化も目指しています。
参照元:きたかんナビ「鹿嶋にスポーツバー 起業家支援、交代で店長 25年1月正式オープン 茨城」
チーム運営会社が開業したスポーツバー

それから「パナソニック スポーツ株式会社」はプロスポーツチーム運営会社で、スポーツバーを開業しました。テレビ局とコラボし、自チームの応援に特化したスポーツバー事業の実証実験です。
ファンやサポート―の交流の場を提供することはもちろん、スポーツに興味のなかった層の集客を目指したスポーツバーの開業事例です。今回の実証事件を踏まえて、常設店舗の開業が計画されています。
参照元:
ビクトリー「大阪ブルテオンでの大胆なリブランディングやアジア戦略、さらには夢のスポーツバーまで パナソニック スポーツ久保田剛社長にインタビュー!」
PR TIMES「パナソニック スポーツが大阪『MBSちゃやまちプラザステージ』を会場に『スポーツバー』の実証実験を開始」
ゲーム開発会社が開業したeスポーツバー
続いて「STROPSe」は、ゲーム開発会社が開業したeスポーツバーです。64席が配置されたダイニングフロアで、eスポーツの配信やパブリックビューイング、飲食物などが提供されています。
ゲーム開発会社のコンテンツを活用したイベントも開催されています。ドリンク(カクテルやビール、ソフトドリンクなど)やフード(サラダやカレー、ケーキなど)のメニューを提供するスポーツバーの開業事例です。
参照元:銀座経済新聞「銀座にeスポーツカフェバー『STROPSe』 『eスポーツをより身近に』」
DXが推進されているeスポーツバー

そして「RAGE ST」は、DXが推進されているeスポーツバーです。カフェ&バーエリアにセルフオーダーとキャッシュレスのシステムが導入されており、受渡カウンターでドリンク・フードメニューが提供されています。
PCプレイエリアにはゲーミングPC17台が配置されており、配信ブースもあります。個人利用だけではなく、貸切イベントにも対応しているスポーツバーの開業事例です。eスポーツチームのグッズを販売するエリアもあります。
参照元:BCN eスポーツ部「JR池袋駅直結のeスポーツカフェ&バー「RAGE ST」誕生! 日常に溶け込むeスポーツ」
スポーツバーの開業資金

事例のようなスポーツバーを開業するためには、予算が必要です。そこでスポーツバー開業資金の相場と内訳をご紹介します。無駄な経費を削減できるように、開業資金の節約法も確認しましょう。
相場
まずスポーツバー開業資金の相場は、坪単価30万~80万円程度です。例えば賃料20万円で20坪の店舗物件なら、600万~1,600万円程度の開業資金がかかります。ただし店舗物件の立地や種類(居抜きかスケルトン)、サービスなどによって、開業資金は変動します。
内訳
次にスポーツ開業資金の内訳について、参考情報として、賃料月20万円で20坪の店舗物件にかかる開業資金を試算しています。
資金の内訳 | 各費用の目安 | 費用の試算 |
物件取得費 (敷金・礼金・ 前賃金) | 全体の10%程度 (賃料の3~8ヶ月分) | 60万~160万円程度 (賃料月20万で20坪の店舗物件) |
店舗デザイン・工事費 (外観や内装、 設備・機器・什器など) | 全体の70%程度 (坪単価20万~60万円程度) | 420万~1,120万円程度 |
諸経費 (開業前の資格・免許・ 届出・許可、 採用・研修、集客など) | 全体の10%程度 | 60万~160万円程度 |
運転資金 (開業後の光熱水費や 賃料、人件費など) | 全体の10%程度 (賃料の3~8ヶ月分) | 60万~160万円程度 |
合計 | 100% (坪単価30万~80万円程度) | 600万円~1,600万円程度 |
上表のとおり、スポーツバー開業資金の大部分は店舗デザイン・工事費に充てられます。つまり店舗の外観や内装、設備・機器・什器などにこだわるほど、開業資金が増額するわけです。
節約法
そしてスポーツバー開業資金の節約法は、相見積もりや居抜き物件・中古品・リース品、補助金・助成金などです。相見積もりを取って各業者の見積もり(工事の費用や期間など)を比較すれば、無駄な経費を削減しやすいです。
居抜き物件を契約して外観や内装を譲渡してもらったり、設備・機器・什器の中古品・リース品を選んだりすると、店舗デザイン・工事費を節約できます。ただし居抜き物件や中古品・リース品にはデメリットもありますので、ご注意ください。
補助金・助成金には基本的に返済義務がありませんが、種類によって申請条件が異なります。スポーツバーの開業にも活用できる飲食店が申請できる補助金・助成金をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
スポーツバーの開業準備を計画しよう!
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監修者
-
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