「和食店の内装デザインのコツは…
2023.03.24 2023.03.25|店舗デザイン
バーカウンターの高さを決める方法!デザインするポイントや施工事例も
本記事で、バーカウンターの高さを決める方法を解説します。バーカウンターをデザインするポイントや施工事例もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
バーカウンターの高さを決める方法
まずバーカウンターの高さを決める方法をご紹介します。集客と売上を伸ばすために、バーカウンターの高さの目安を把握してください。そして店舗のコンセプトに合わせてカウンターの高さを決め、カウンターの高さに合うイスを選びましょう。
高さの目安を把握する
バーカウンターの高さを決めるために、高さの目安を把握しましょう。バーカウンターには3つの種類があり、目安は以下のとおりです。
カウンターの種類 | 高さの目安 |
ローカウンター | 70cm前後 |
ミドルカウンター | 85cm前後 |
ハイカウンター | 100cm前後 |
カウンターの高さによって、顧客に与える印象や居心地の良さが異なります。例えばローカウンターには、イスに長時間座っても疲れにくいメリットがあります。ミドルカウンターやハイカウンターなら、従業員が顧客の目線に合わせてコミュニケーションを取りやすいです。
カウンター席の高さごとのメリットを紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
バーのコンセプトに合わせて高さを決める
高さの目安を把握したうえで、バーのコンセプトに合わせて高さを決めてください。バーのコンセプトによって、顧客の単価や滞在時間、サービスなどが異なるからです。
バーのコンセプトには、次の例が挙げられます。
- オーセンティックバー
- ダイニングバー
- ミュージックバー
- ショットバー
- スタンディングバー
- アミューズメントバー
顧客の滞在時間が長いオーセンティックバーやダイニングバー、ミュージックバーなどには、イスに座ったときに床に足が着くローカウンターが適しています。一方で顧客が従業員との会話や娯楽を楽しめるショットバーやスタンディングバー、アミューズメントバーなどには、顧客と従業員が同じ目線になるハイカウンターがおすすめです。
バー内装デザインに不可欠なコンセプト設計について紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
カウンターの高さに合うイスを選ぶ
そしてカウンターの高さに合うイスを選んでください。顧客がカウンターに着いたときに、居心地良く過ごせるためです。バーカウンターの種類に合うイスの高さを下表にまとめました。
カウンターの種類 | イスの高さ |
ローカウンター(70㎝前後) | 40cm前後 |
ミドルカウンター(85㎝前後) | 65cm前後 |
ハイカウンター(100㎝前後) | 75cm前後 |
カウンターが高いほど、イスの高さも高くなります。ローカウンターに座ると足がつきますが、ミドルカウンターやハイカウンターに座るとギリギリつま先が着くか、宙に足が浮いた状態になります。
カウンターに対してイスの高さが合わないと飲食しづらく疲れやすくなるため、客単価が下がる恐れがあります。カウンターの高さに合うイスが見当たらなければ、イスを造作しなくてはならなくなるため、カウンターと椅子の高さを慎重に検討してください。
バーカウンターのおしゃれさと機能性を決める要素
バーカウンターの高さを決める方法だけではなく、バーカウンターのおしゃれさと機能性を決める要素もご紹介します。カウンターの幅と奥行き、天板、バックバー、照明のデザインを工夫して、集客と売上を伸ばしましょう。
カウンターの幅と奥行き
まずバーカウンターのおしゃれさと機能性を決める要素として、カウンターの幅と奥行きがあります。カウンターの幅と奥行きによってバーの席数が変わるため、売上を左右します。また顧客がオーダーするドリンクや料理が乗るように、カウンター席の幅と奥行きを決めましょう。平均的に顧客が頼む品数を想定してください。
なおバーの回転数によっても、カウンターに必要な幅と奥行きが異なります。顧客にゆったりと過ごしてもらうならカウンターを広めに、回転数を上げるならカウンターを狭くします。カウンター席の幅・奥行きを決めるコツを解説していますので、次の記事も併せてご覧ください。
カウンターの天板
次にカウンターの天板も、バーカウンターのおしゃれさと機能性を決める要素です。天板は、カウンター席に座る顧客の目に入る部分です。一般的にバーのフロアは薄暗いため、内装全体のバランスを考慮してカウンターの天板をデザインしてください。
例えば薄暗いバーのカウンターに色味の暗い天板を選ぶと、店内が重たい雰囲気になりやすいです。一方で明るい色味のチーク材やカリン材の木目は、温かく優しい印象を与えます。グレーがかった色味の天板(左官素材のモルタルやセメントなど)をデザインすると、モダンで落ち着いた雰囲気を演出できます。
バーにも活用できる店舗内装デザインのテイスト事例を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
バックバー
またバックバーも、バーカウンターのおしゃれさと機能性を決める要素です。バックバーはカウンター席に座る顧客から見える部分であり、バーカウンターの印象を左右します。したがってボトルの並べ方や棚をおしゃれにデザインしましょう。
ただし顧客のオーダーに素早く対応するために、バックバーの機能性も考慮してください。従業員が作業しやすいように、シュミレーションしながらボトルとグラスの配置や高さなどを決定しましょう。
加えてカウンターとバックバーの素材や色味を調和させることで、バーの内装デザインに統一感を出せます。バーにも活用できるおしゃれな什器を選ぶポイントを紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
照明
さらに照明も、バーカウンターのおしゃれさと機能性を決める要素です。カウンターの高さに加えて、照明の照度や色味がバーカウンターの印象を変えるからです。例えば照明に電球色を選んで明るさを抑えると、落ち着いたバーの印象を演出できます。
一方でミュージックバーやスポーツバーなどには明るく照明を当てて、音楽の演奏者やスポーツ中継の画面を見やすくしましょう。ミラーボールやレーザービームなどを使用すれば、バーのコンセプトに合った雰囲気を演出することが可能です。
バーカウンターにも活用できる店舗のおしゃれな照明デザインを紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
バーカウンターをデザインするポイント
バーカウンターのおしゃれさと機能性を決める要素を踏まえて、バーカウンターをデザインするポイントを確認しましょう。競合調査から顧客の居心地、こだわりの厳選、業者選びまでのポイントを取り上げます。
競合バーを調査する
バーカウンターをデザインするポイントとして、まず競合バーを調査してください。開業エリア内の競合バーを調査することで、競合バーとの差別化を図るヒントを得られます。カウンターの高さや配色、内装デザインとのバランスなどを分析しましょう。
分析した競合バーの情報を踏まえて、独自性のあるバーカウンターをデザインしましょう。例えば開業エリア内にショットバーが点在しているなら、カウンターの高さをあえて低くしてソファを配置して、顧客がゆっくりお酒を楽しめるローカウンターをデザインします。
なおカウンターには、I字やL字、コの字などの形があります。カウンターの形を変えるだけでも、バーの雰囲気が大きく変わります。コの字型カウンターについて詳しく紹介していますので、併せてご覧ください。
顧客の居心地を重視する
また顧客の居心地を重視する点も、バーカウンターをデザインするポイントです。基本的にはバーの売上は顧客の滞在時間に比例するため、居心地の良い店舗を目指しましょう。
例えば高さのあるカウンター(ハイカウンターやミドルカウンターなど、)に足掛けを作ることで、背の高いイスでも座りやすくなります。また座っている間に足が宙に浮かないため、安定感が増して疲れにくいです。
そして足元に荷物置きを用意したり、コートや上着用のハンガーフックを用意したりする配慮により、居心地の良さを向上させます。他にもカウンター席をデザインするコツを紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
こだわりを厳選する
そしてこだわりを厳選する点も、バーカウンターをデザインするポイントです。下表に、バーカウンターの施工費用をまとめました。
カウンターの工事内容 | 費用の相場 |
新規造作 | 1mあたり10万〜20万円程度 |
塗装 | 1㎡あたり2万〜3万円程度 |
シート貼り | 1mあたり1万円〜2万円程度 |
ただしバーカウンターの工事費用は、使用する素材やサイズなどによって大きく上下します。カウンターの角に丸みをつけたり、複雑な形をデザインしたりすると、工事費用がかさみます。したがってこだわりを厳選して、予算内に工事費用を収めましょう。
カウンターを造作・塗装する工事費用を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
複数の業者から相見積もりを取る
さらにバーカウンターの高さをデザインするポイントとして、複数の業者から相見積もりを取る点も欠かせません。各業者の提示する工事の内容と費用を比較検討しましょう。例えばバーカウンターの造作を得意とする業者であれば、工事の費用や期間を抑えてもらいやすいです。
工事の費用や期間だけではなく、実績やアフターサービスも比較しましょう。工事費用が安くても、仕上がりが悪かったり、アフターサービスが不十分だったりすると、余計なコストがかかる恐れがあるからです。
バーカウンターなどの造作家具を業者に依頼する方法を詳しく紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
おしゃれなバーカウンターの施工事例
理想的なバーカウンターをデザインできるように、おしゃれなバーカウンターの施工事例を調査しましょう。営業中のバーを取り上げて、バーカウンターの高さやデザイン性、機能性などの特徴を解説します。
落ち着いた雰囲気のローカウンター
引用:BAR INOHANA「浦安の 大人のためのとまり木として・・・」
「BAR INOHANA」様は、オーセンティックバーです。落ち着いた雰囲気の店内には、一枚板で造作されたローカウンターが配置されています。カウンターの天板に明るめの色味の木材を選ぶことで、薄暗い店内とのバランスが図られています。
またバックバーには、ボトルが多く並べられていて、おしゃれです。各ボトルのラベルの向きが揃えられ、同じ種類のボトルがまとめられており、機能性も考慮されています。
奥行きのあるローカウンター
「バー アナハイム」様は、オーセンティックバーです。顧客が飲食しやすいように、奥行きのあるローカウンターがデザイン。カウンターの天板には暗い色味が採用され、ベージュの壁と対比されています。
また足元には、荷物置きが用意されています。明るい照明がカウンターに照らされて、顧客がメニューを確認しやすいです。顧客の居心地が良くなるようにデザインされている点が特徴的です。
ポップなミドルカウンター
引用:食べログ「TEXMEX FACTORY 渋谷公園通り店」
「TEXMEX FACTORY 渋谷公園通り店」様は、メキシカンダイナーです。L字型のミドルカウンターが施工され、ポップな色合いが特徴的です。テーブル席と同じ明るい木目が天板に使用され、ピンク色のイスがカウンターの高さに合わせて配置されており、内装全体に統一感があります。
カウンター席の対面には、コンセプトが表現されたネオンサインがデザイン。足元に足掛けが設けられており、顧客が居心地良く過ごせるように配慮されています。
夜景が見えるミドルカウンター
「ステラガーデン」様は、ザ・プリンスパークタワー東京の33階にあるバーです。ゆるやかなアーチ状のミドルカウンターには背もたれのあるイスが合わせられ、東京タワーと夜景を一望できます。
バックバーの高さをカウンターより低い位置にすることで、窓から見える景色を邪魔しないように工夫されています。またカウンターの天板に暗い色味の石材が施され、高級感のある空間が演出されています。
立ち飲みできるハイカウンター
「角打ワイン 利三郎」様は、立ち飲みワインバーです。L字型のハイカウンターの高さは、立ち飲みに適しています。またお酒を楽しみながら寄りかかれるように、カウンターの角に丸みが付けられています。カウンターの天板に赤い素材が採用され、壁の色と統一感があります。
加えてバーの上部には、吊り下げ型のグラス収納をデザイン。限られたフロアにスムーズな動線を確保して、機能性に優れている点が特徴的です。
スポーツ観戦できるハイカウンター
引用:食べログ「Sports Pub Lucky George」
「Sports Pub Lucky George」様は、スポーツバーです。スポーツ観戦できるI字型のハイカウンターが施されています。イスに座ったときにテレビ画面を見やすいように、カウンター・イスとテレビの高さが計算されています。スポーツ観戦しながら飲食を楽しめるように、照明が明るく照らされています。
またカウンターの天板やバックバーの素材として、床や柱に使用されている木目を選ぶことで、内装全体に統一感が出ています。
バーカウンターの高さを決めて売上を伸ばそう!
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監修者
-
IDEAL編集部
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