本記事で、イタリアンレストラン…
2024.01.31 2024.03.13|新規開業ノウハウ
中華料理屋の開業準備に関する注意点!開業の基本情報や事例・資金も紹介
本記事で、中華料理屋の開業準備に関する注意点を解説します。開業の基本情報や事例・資金もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
中華料理屋の開業に関する基本情報
中華料理屋の開業準備を開始するためには、基本情報を把握しましょう。計画的に準備を進めやすくなるからです。それでは中華料理屋の市場規模や顧客のニーズ、業態、メリット・デメリットをご紹介します。
市場規模
まず中華料理屋の市場規模は、下記の資料によると、三圏域(首都圏・関西圏・東海圏)だけで年間2,400億円以上(2023年時点)だと推計されます。コロナ禍の2019ー2020年には、外食業界全体の規模が縮小しましたが、2022年より回復傾向にあります。
参照元:株式会社リクルート「外食市場調査(2023 年 5 月度)」(8ページ)
また中華料理屋の市場規模に関する古いデータですが、全国的には年間6,000億円程度(2012年時点)です。時代や世代を問わず、中華料理やラーメンに対する需要があります。
参照元:厚生労働省「飲食店営業(中華料理店)の実態と経営改善の方策」(4ページ)
顧客のニーズ
次に中華料理屋に対する顧客のニーズとして、以下の資料によると、手ごろな料金や通いやすい立地、メニューの内容・量・提供スピード、清潔で快適な店内、接客態度などがあります。
一方で、料金設定が分かりづらい店舗や雰囲気の悪い店舗に対して、顧客は入りづらさを感じています。なお口コミ・評判や分煙・禁煙対応なども、顧客が店舗を選ぶ際の参考情報です。
参照元:厚生労働省「収益力の向上に向けた取組みのヒント」(8ー11ページ)
業態
また中華料理屋の業態には、経営主体によって個人店とチェーン店に分類されます。2014年のデータによると、開業している中華料理屋の内で、従業員4人以下の店舗が半数で、個人経営の店舗が7割でした。
参照元:厚生労働省「飲食店営業(中華料理店)の実態と経営改善の方策」(2ページ)
またメニューの提供方法によって、飲食店やデリバリー・テイクアウト専門店、間借り店舗などに分けられます。各業態の開業準備などについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
メリット・デメリット
そして中華料理屋を開業するメリットとして、安定した需要や豊富なメニューなどがあります。中華料理屋は時代や世代を問わず人気があり、豊富なメニューで集客と売上を伸ばしやすいです。
ただしコストの高さや競合店との差別化の難しさなどは、中華料理屋を開業するデメリットです。軽飲食店(カフェやバーなど)と比べて、重飲食店である中華料理の厨房には初期投資やメンテナンス費用が必要です。また独自性のあるメニューを提供できなければ、低価格競争に巻き込まれるリスクがあります。
中華料理屋の開業準備に関する注意点
基本情報に加えて、中華料理屋の開業準備に関する注意点(コンセプトと事業計画書、資金調達、売上管理、店舗物件、デザイン・工事、設備・機器・什器、届出・許可、メニュー、仕入先、採用・研修、集客活動、ブランディング)もご紹介します。
コンセプトの設計
まず中華料理屋の開業準備に関する注意点として、コンセプトの設計が挙げられます。競合店との差別化を図るためには、独自性のあるコンセプトが必要です。市場調査と競合分析を踏まえて、コンセプトを設計しましょう。
コンセプトを設計する方法には、ターゲティングやポジショニング、コンセプトシート、キャッチフレーズなどがあります。店舗のコンセプトを実現させるポイントなどをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
事業計画書の作成
次に事業計画書の作成も、中華料理屋の開業準備に関する注意点です。開業資金の調達や経営戦略の説明などに備えて、事業計画書を作成します。経営者の経歴や事業の目的、借入状況、売上目標などが記載されます。
なお事業計画書を作成する際には、根拠となるデータ(初期投資額や運転資金など)を記載しましょう。他にも、飲食店の事業計画書を書くときのポイントなどをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
開業資金の調達
また開業資金の調達も、中華料理屋の開業準備に関する注意点です。自己資金だけで開業資金を確保できない場合には、開業資金の調達方法を検討しましょう。開業資金の調達方法には、出資や借入、融資、補助金・助成金などがあります。
店舗の開業資金を調達するポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。中華料理屋の開業資金の相場や内訳、節約法については、後ほどご紹介します。
売上管理の方法
それから売上管理の方法も、中華料理屋の開業準備に関する注意点です。店舗経営の利益を獲得するために、適切に売上を管理しなければなりません。飲食店の売上を管理する方法をご確認ください。
- 損益分岐点を把握する
- 売上目標を設定する
- 毎営業日の売上を記録する
- 売上目標の達成率を計算する
- 売上目標の達成率を分析する
- 問題点を改善する
以上の管理方法や飲食店が売上アップするためのアイデアなどをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
店舗物件の選定
そして店舗物件の選定も、中華料理屋の開業準備に関する注意点です。店舗物件は、コンセプトの実現や資金管理、集客活動などにとって重要です。開業する店舗のターゲットやポジションに合わせて、適した立地を特定しましょう。
そして希望条件を整理したうえで、Webサイトや不動産屋、商工会議所などを活用して、店舗物件を選定します。店舗物件を選ぶときの注意点などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
内装と外観のデザイン・工事
さらに内装と外観のデザイン・工事も、中華料理屋の開業準備に関する注意点です。中華料理屋のコンセプトに基づいて、店舗の内装デザイン・工事しましょう。飲食店の内装デザインを失敗しないコツをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
また内装デザインと調和するように、店舗の外観(外壁と屋根、エントランス、看板、照明、装飾など)もデザインしなければなりません。飲食店の外観をデザインするポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
設備・機器・什器の手配
続いて中華料理屋の開業準備に関する注意点には、設備・機器・什器の手配もあります。飲食店においては、厨房内の動線を考慮して設備・機器・什器(シンクやガスコンロ、作業台、冷凍冷蔵庫、製氷機、食器棚など)を選びましょう。
そして予算やデザイン性、機能性を踏まえて、購入方法(新品と中古品、リース品)を選びましょう。厨房設備・機器・什器を導入する際の注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
届出・許可の申請
また届出・許可の申請も、中華料理屋の開業準備に関する注意点です。飲食店の開業に必要な届出・許可を確認しましょう。
- 個人事業主の開業届または法人の設立届
- 税務書類の提出
- 社会保険や労働保険の加入
- 営業許可の申請
上記の届出・許可ごとに、申請の方法や期限は異なります。飲食店の開業に必要な届出・許可についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
メニューの開発
それからメニューの開発も、中華料理屋の開業準備に関する注意点です。飲食店の利益率を高めるためには、原価率を抑えなくてはなりません。ただし販売価格を上げるほど、集客が難しくなります。
そこで原価率の高いメニューと低いメニューを把握したうえで、全体の原価率を調整しましょう。飲食店の原価率を抑えるポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
仕入先の選定
そして仕入先の選定も、中華料理屋の開業準備に関する注意点です。商品やサービスの価格や品質を保つために、適した仕入先(製造販売元のメーカーや卸売業者、オンラインショップ、業務用スーパー)を選びましょう。
仕入先と上手く付き合うコツは、相見積もりや最低ロット数の交渉、複数業者との取引などです。店舗経営の仕入先を選ぶ際のポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
人材の採用・研修
さらに人材の採用・研修も、中華料理屋の開業準備に関する注意点です。店舗の営業を任せる場合や複数の店舗を開業する場合には、従業員の採用を検討しましょう。採用後から開業までには、従業員の研修も必要です。
そして採用したい人物像を明確にしたうえで、採用と研修の進め方を計画しましょう。店舗経営における人材採用のコツや採用の注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
集客活動の展開
続いて集客活動の展開も、中華料理屋の開業準備に関する注意点です。開業当初は知名度が低いため、集客数は約束されていません。そこで開業前から、集客活動を展開しましょう。
ターゲット層に営業情報を届けるためには、オンライン(ポータルサイトやSNSなど)とオフライン(交通広告やポスティングなど)の方法を組み合わせてください。店舗の業種・業態ごとの集客アイデアをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
ブランディングの方法
なお中華料理屋の開業準備に関する注意点には、ブランディングの方法も含まれます。競合店との差別化を図り、価格競争から脱却するためには、店舗のブランディングが必要です。市場調査を踏まえて、ブランディングの方法を検討しましょう。
ブランディングの方法には、独自性のある商品・サービスやロゴマーク、キャッチフレーズ、内装デザイン、PR動画などがあります。店舗をブランディングする流れと方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
中華料理屋の開業事例
注意点を押さえて開業準備を進めるだけではなく、中華料理屋の開業事例を調査しましょう。本記事では事例5点を取り上げて、各事例の特徴(料理やサブスク、差別化、カウンター席、テイクアウト)をご紹介します。
独創的な料理を提供する小規模店
まず「farm studio #203」は、独創的な中華料理を提供する小規模店です。例えば「detox salada(デトックスサラダ)」「黒毛和牛の四川麻婆豆腐」「ラム串焼き」などのメニューがあります。
大々的な集客活動を展開していませんが、SNSで独創的な中華料理が話題となり、新規顧客とリピーターを獲得。空中階にある10席だけの店舗ですが、ランチタイムに行列ができ、ディナータイムの予約が埋まっています。
参照元:ぐるなび通信「10席の小規模店で独創的な中国料理を提供し、坪月商68万円の繁盛店に!」
サブスクメニューを提供する店舗
次に「中国料理 東園」は、サブスクメニューを提供する店舗です。月額3,000円(税抜)で、月3回まで飲み放題を利用できます。通常価格は1回1,500円(税抜)であるため(3回4,500円)、サブスクメニューは1,500円も安いです。
サブスクメニューだけではなく、食材にこだわった中華料理や種類が豊富な紹興酒、温かい接客などを売りにしています。コロナ禍よりテイクアウトに力を入れて、換気効率の高い個室も提供されています。
参照元:value press「サブスクリプション(定額制)ECサービス「サブリィ」にて「中国料理 東園」が飲み放題のサブスクを提供開始! – 新和コンピュータサービス株式会社のプレスリリース」
メニューで競合店との差別化を図った店舗
また「餃子そして焼味 巣王(すわん)」は、メニューで競合店との差別化を図った店舗。香港広東料理を提供しており、餃子と焼味(シュウメイ。下味を付けた豚肉・鴨肉・鶏肉などのあぶり焼き)が二枚看板です。
他にもオリジナルドリンク(「酎ハイレモンサワー」「GINレモンサワー」など)やナチュラルワインなども提供。メニューや顧客の要望などに合わせて、ドリンクを提案しています。
参照元:ぐるなび通信「餃子と焼味(シュウメイ)の二枚看板で差別化。最高月商が560万円超に!~「餃子そして焼味 巣王(すわん)」(大阪・堺筋本町)~」
特注カウンター席のレイアウトされた店舗
そして「中華 Aoki」は、特注カウンター席のレイアウトされた店舗です。コの字のカウンターが、盛り付けスペースを囲むように施工。料理人の仕事を見ながら、顧客に食事を楽しんでもらえます。
カウンター席だけではなく、テーブル席やソファ席、個室席も提供。ビジネスの接待や合コンなどの目的に応じて、顧客に好きな席を選んでもらえます。メニューは伝統的な四川料理(麻婆豆腐やフカヒレスープなど)です。
参照元:フーズチャネル「【恵比寿に大人が通うカウンター中華】極上中華料理店「中華Aoki」OPEN【そら】|外食業界の新店舗、新業態など、最新情報|ニュース」
テイクアウト専門店
なお中国料理「久田」は、テイクアウト専門店「CHINESE TAKEOUT 久田」をオープン。「安心・安全・信頼・満足」をモットーに、地元の食材を使用した本格的な中華料理をテイクアウトで提供しています。
テイクアウトメニューは、あいちポークの酢豚や手づくり餃子・焼売、肉まん・角煮まん、担々麺などです。テイクアウト容器には、自然環境にやさしい素材(竹やさとうきびの搾りかすなど)が使用されています。
参照元:PR TIMES「中国料理久田 テイクアウト専門店「CHINESE TAKEOUT 久田」11月30日オープン! | 株式会社陽山のプレスリリース」
中華料理屋の開業資金
中華料理屋の事例調査と並行して、開業資金を確保しましょう。そこで必要な資金を計算できるように、開業資金の相場と内訳をご紹介します。無駄な経費を削減できるように、開業資金の節約法もご紹介します。
相場
まず中華料理屋の開業資金の相場は、坪単価40万~70万円程度です。20坪のスケルトン物件なら、800万~1,400万円程度かかります。ただし物件の立地や規模、種類(居抜きかスケルトン)、従業員数、設備・機器・什器の台数などによって、開業資金は変動します。
内訳
次に中華料理屋の開業資金の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、20坪のスケルトン物件にかかる開業資金を試算してあります。
資金の内訳 | 各費用の目安 | 費用の試算 |
物件取得費 (敷金や礼金、前賃料など) | 10%程度 (賃料の3~6か月分程度) | 60万~120万円程度 (20坪で賃料月20万円の スケルトン物件) |
店舗デザイン・工事費 (外観や内装、設備・機器・ 什器など) | 70%程度 (坪単価30万~50万円程度) | 600万~1,000万円程度 |
諸経費 (開業前の採用・研修や メニュー開発、集客活動など) | 10%程度 | 60万~120万円程度 |
運転資金 (開業後の光熱水費や 人件費、賃料など) | 10%程度 (賃料の3~6か月分程度) | 60万~120万円程度 |
合計 | 100% (坪単価40万~70万円程度) | 800万~1400万円程度 |
上表のとおり、中華料理屋の開業資金において、店舗デザイン・工事費が大半を占めます。つまり店舗の外観や内装、設備・機器・什器にこだわるほど、開業資金が増額しますので、ご注意ください。
節約法
そして中華料理屋の開業資金節約法には、相見積もりや居抜き物件、補助金・助成金などがあります。相見積もりを取ると、各業者の提案(工事の内容と費用、期間など)を比較して、無駄な経費を削減できます。
外観や内装、設備・機器・什器などが施工されている居抜き物件なら、スケルトン物件よりも新規工事がかかりません。居抜き物件に飲食店を開業するメリット・デメリットをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
飲食店が活用できる補助金・助成金には、IT導入補助金や受動喫煙防止対策助成金などがあります。飲食店が補助金・助成金を申請するときの注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
中華料理屋の開業準備を始めよう!
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監修者
-
IDEAL編集部
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