2025.01.08  2024.12.14|新規開業ノウハウ

ダーツバーの開業資金はいくら?資格・免許・届出・許可や事例も紹介

ダーツバーの開業資金はいくら?資格・免許・届出・許可や事例も紹介

本記事で、ダーツバーの開業資金を解説します。またダーツバー開業の資格・免許・届出・許可や事例もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

ダーツバー開業の基本情報

ダーツバー開業の基本情報

ダーツバーの開業準備を計画する前に、基本情報を確認しましょう。基本情報を確認することで、計画を進めやすくなるからです。それではダーツバーの市場規模や主なサービス、他のバー業態との違い、経営者の年収をご紹介します。

市場規模

まずダーツバーの市場規模は、Web上に掲載されていませんでした(2024年11月時点)。ただし以下の資料によると、居酒屋・ビアホール等の市場規模は4500億円程度(2021年)と推計されており、コロナ禍以降も拡大しています。

参照元:

日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査令和 5 年(2023 年)年間結果報告」

日本フードサービス協会「令和 3 年(令和 3 年 1 月~令和 3 年 12 月)外食産業市場規模推計について」

ダーツのプレイ人口は、コロナ禍以降に若年層を中心に増え続けており、過去1年にダーツをプレイした推定人口は650万人(2024年)です。男性の割合も女性の割合も増えています。

参照元:PR TIMES「【ダーツに関する市場調査】日本人の19人に1人が1年以内にダーツ!15~19歳の若年層のプレイ人口が増加傾向」

主なサービス

次にダーツバーの主なサービスは、ダーツマシン・お酒・飲食物の提供やレッスン・トーナメントの開催などです。従来はデジタルダーツが風営法の規制対象とみなされてきましたが、2018年から規制対象外となりました。ただし規制対象外となる条件が定められています。

ダーツマシン・お酒・飲食物の提供だけではなく、ダーツのレッスンやトーナメントの開催も可能です。ただしダーツのトーナメントを開催する場合には、刑法や景品表示法に違反しないように注意しなければなりません。

参照元:JSD「デジタルダーツマシンを用いた営業に関わる法令ガイドライン」

他のバー業態との違い

それからダーツバーと他のバー業態との違いは、サービスや営業許可などです。ダーツバーは特化型バー(ミュージックバーやスポーツバー、マジックバーなど)に分類され、飲食物以外のサービスも提供されます。

一方で他のバー業態のサービスは、バーテンダーの作るお酒(オーセンティックバー)や飲食物(ダイニングバー)、コーヒー・紅茶(カフェバー)などです。バー業態の営業許可についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

経営者の年収

そしてダーツバー経営者の年収に関する調査結果は、Web上に掲載されていませんでした(2024年11月時点)。以下のページによると300万円から1,500万円程度だと推測されますが、店舗の立地や規模、営業日数、店舗数などによって経営者の年収は変動します。

参照元:飲食店ドットコム「飲食店経営者の『年収』や『悩み』をアンケート調査。赤字店の98.1%が『集客力』に課題」

例えばダーツバー2店舗(月間売上130万円で利益率30%)を月25日営業するなら、経営者の年収は936万円程度です。

  • 月間売上130万×12ヵ月×2店舗×利益率30%=936万円

ダーツバー開業のポイント

ダーツバー開業のポイント

基本情報だけでなく、ダーツバー開業のポイントも押さえましょう。8点(コンセプト・事業計画書と開業資金、店舗物件、メニュー・サービス、設備・機器・什器、資格・免許・届出・許可、採用・研修、集客活動)をご紹介します。

コンセプト設計と事業計画書作成

まずコンセプト設計と事業計画書作成が、ダーツバー開業のポイントとして挙げられます。コンセプトは店舗経営の基本方針であり、競合店との差別化や事業計画書の作成などに必要です。

設計したコンセプトに基づいて、事業計画書を作成しましょう。事業計画書は、開業資金の調達や経営の評価・改善などに役立つ書類です。ダーツバー開業にも活用できる事業計画書の書き方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

開業資金の調達と売上の管理

次に開業資金の調達も、ダーツバー開業のポイントです。開業前の初期投資(物件取得費や設備・機器・什器購入費など)と開業後の運転資金(水道光熱費や人件費など)を計算したうえで、開業資金の調達方法(融資や補助金など)を検討しましょう。

調達した資金で店舗を開業してから利益率を高めるためには、売上の管理が重要です。売上目標を設定したうえで、営業日ごとに記録しなければなりません。ダーツバーにも活用できる売上を管理する方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

店舗物件の選定とデザイン・工事

また店舗物件の選定とデザイン・工事も、ダーツバー開業のポイントです。店舗物件はダーツバーのコンセプトを実現させるための手段であり、立地は集客に影響します。希望条件を整理(賃料や規模、間取りなど)したうえで、適した店舗物件を選定しましょう。

店舗物件の購入・賃借を契約したら、外観や内装のデザイン・工事を計画します。立地や間取りなどと同様に、集客と売上を伸ばすために重要です。ダーツバーにも活用できる飲食店の内装・外観デザインについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

メニュー・サービスの企画・開発

それからメニュー・サービスの企画・開発も、ダーツバー開業のポイントです。集客の向上と売上の安定のために、魅力的なサービス(ダーツマシン・お酒・飲食物の提供やレッスン・トーナメントの開催など)を企画・開発しましょう。

ただしメニュー全体の原価率が上がるほど、利益率を下げてしまいます。食品ロスの削減やオーバーポーションの防止などが必要です。ダーツバーの開業にも活用できる飲食店が原価率を抑えるポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

設備・機器・什器の手配

続いて設備・機器・什器の手配も、ダーツバー開業のポイントです。ダーツバーのサービスに応じて、必要な設備(電気・ガス・水道・厨房など)や機器(ダーツマシン・空調・換気など)を検討しましょう。

設備・機器だけではなく、ダイニングテーブルやチェア、会計カウンターなどの什器も必要です。ダーツバーにも活用できる什器の分類や入手方法などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

資格・免許取得と届出・許可の申請

さらに資格・免許取得と届出・許可の申請も、ダーツバー開業のポイントです。資格・免許・届出・許可ごとに申請条件が異なりますので、必ず最新情報を確認しましょう。

  • 食品衛生責任者の資格
  • 防火管理者の資格(該当する店舗物件の場合)
  • 調理やお酒の提供に関する資格やスキル
  • 税務や財務、労務などに関する資格やスキル
  • 税務に関する届出・許可(個人事業主の開業届または法人の設立届など)
  • 防火管理者選任届(該当する店舗物件の場合)
  • 防火対象設備使用開始届・火を使用する設備等の設置届
  • 飲食店の営業許可
  • 深夜における酒類飲食店営業開始届(深夜にお酒を提供する場合)
  • 特定遊興飲食店営業許可 (遊興を提供する場合)
  • 社会保険や労働保険の加入(従業員を雇用する場合)

参照元:JSD「デジタルダーツマシンを用いた営業に関わる法令ガイドライン」

人材の採用・研修

そして人材の採用・研修も、ダーツバー開業のポイントです。長時間営業する場合や多店舗展開する場合などには、調理や接客を任せる従業員を採用します。採用したい職種や人数、人物像などを明確にしたうえで、採用活動を開始しましょう。

従業員の採用日から開業予定日の間には、調理や接客などに関する研修を計画します。ダーツバーの開業にも活用できる人材採用のコツや研修の注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

集客活動

なお集客活動も、ダーツバー開業のポイントです。飲食サービス業界に新規参入する場合には、知名度も認知度もありません。開業当初から新規顧客を獲得できるように、開業前から集客活動を展開しましょう。

集客活動には、オンライン(SNSやMEOなど)とオフライン(ポスティングや看板広告など)の方法があります。ダーツバーの開業にも活用できる集客に成功した事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

ダーツバーの開業事例

ポイントを押さえてダーツバーを開業できるように、参考となる事例を調査しましょう。事例5点を取り上げて、各事例の特徴(カラオケ店内と飲み放題・遊び放題、アミューズメントアクティビティ、宴会・パーティー対応、スポーツ観戦)を紹介します。

カラオケ店内に併設されたダーツバー

カラオケ店内に併設されたダーツバー

まず「B-GARAGE 相模大野駅前店」は、カラオケ店内に併設されたダーツバーです。1店舗内でカラオケとダーツを提供することで、幅広い顧客層のニーズに対応しています。ダーツバーエリアには、ダーツマシン4台やフリーWi-Fi、喫煙所が配置されています。

ダーツ利用料金には無料ドリンクバーが含まれており、フード・ドリンクの持ち込みも許可されています。受付から会計までのセルフシステムが導入されているダーツバーの事例です。

参照元:

PR TIMES「カラオケCLUB DAM相模大野駅前店が3月1日にオープン!ダーツ投げ放題とお酒が楽しめるダーツバー・B-GARAGEを併設」

ダーツ&パーティー B-GARAGE「相模大野駅前店」

飲み放題・遊び放題プランを提供するダーツバー

次に「BAD BIRDY」は、飲み放題や遊び放題プランを提供するダーツバーです。税込3,500円の2時間プランで、ダーツ以外にカラオケ・ボードゲームやカードゲームなどの遊びもあります。

フードメニューには、パスタや韓国風フライドチキン、ソーセージ盛り合わせなどがあります。最寄駅から徒歩数分に立地しており、仕事・学校帰りの顧客が来店しやすいダーツバーの開業事例です。

参照元:ふーぽ「福井市大手にダーツバー『BAD BIRDY(バッドバーディ)』がオープン! カラオケもボードゲームもできるみたい。」

多様なアミューズメントアクティビティを提供するダーツバー

多様なアミューズメントアクティビティを提供するダーツバー

それから「ダイニングダーツバーBee 歌舞伎町店」は、多様なアミューズメントアクティビティを提供するダーツバーです。ダーツ以外にも、ビリヤードやカラオケ、巨大ジェンガやスポーツ観戦、クイズ大会なども提供されています。

多様なアミューズメントアクティビティで、幅広い顧客層に対応しているダーツバーの開業事例です。フードメニュー(50種類ほど)やバーテンダーによるドリンクメニュー(200種類ほど)も提供されています。

参照元:

ダイニングダーツバーBee「歌舞伎町店」

デイリー新宿「【新宿歌舞伎町】新しい形の“大人の遊び場”『ダイニングダーツバーBee 歌舞伎町店』が12月26日ニューオープン!」

宴会・パーティーに対応するダーツバー

続いて「amaterrace」は、宴会・パーティーに対応するダーツバーです。少人数用の個室や大人数用のパーティー会場が施工されており、ダーツ・カラオケ遊び放題の宴会メニューが提供されています。

誕生日や結婚式の二次会などに利用されているダーツバーの開業事例です。個室・パーティー会場だけではなく、ダイニングフロアにはソファ席やカウンター席も配置されています。

参照元:

楽天ぐるなび「amaterrace こだわり情報」

にいがた速報「【開店】中央区東大通に『amaterrace(アマテラス)』なるダーツバーがオープンするらしい。 : にいがた速報 – 新潟県新潟市の地域情報サイト」

スポーツ観戦も楽しめるダーツバー

スポーツ観戦も楽しめるダーツバー

そして「Darts&Sports Bar Boom!!」は、スポーツ観戦も楽しめるダーツバーです。ダイニングフロアにダーツマシンや大型スクリーンが配置されており、貸切イベントに対応しています。

フードメニューには麻婆豆腐やガーリックトーストなどがあり、ドリンク・デザートメニューも提供されています。若年層をターゲットにしており学生限定コース料理も提供しているダーツバーの開業事例です。

参照元:

Yahoo!ニュース「【習志野市】京成大久保の新しくオープンしたダーツバー!Darts&Bar Boom!!」

Darts&Sports Bar Boom!!「お席」

ダーツバーの開業資金

ダーツバーの開業資金

事例のようなダーツバーを開業するためには、資金が必要です。そこでダーツバー開業資金の相場と内訳を確認しましょう。無駄な経費を削減できるように、開業資金の節約法もご紹介します。

相場

まずダーツバー開業資金の相場は、坪単価30万~80万円程度です。例えば賃料30万円で30坪の店舗物件なら、900万~2,400万円程度の開業資金がかかります。ただし店舗物件の立地や種類(居抜きかスケルトン)、サービスなどによって、開業資金は変動します。

内訳

次にダーツバー開業資金の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、賃料月30万円で30坪の店舗物件にかかる開業資金を試算しています。

資金の内訳各費用の目安費用の試算
物件取得費
(敷金・礼金・前賃金)
全体の10%程度
(賃料の3~8ヶ月分)
90万~240万円程度
(賃料月30万で
30坪の店舗物件)
店舗デザイン・工事費
(外観や内装、
設備・機器・什器など)
全体の70%程度
(坪単価20万~60万円程度)
600万~1800万円程度
諸経費
(開業前の資格・免許・
届出・許可、
採用・研修、集客など)
全体の10%程度90万~240万円程度
運転資金
(開業後の光熱水費や
賃料、人件費など)
全体の10%程度
(賃料の3~8ヶ月分)
90万~240万円程度
合計100%
(坪単価30万~80万円程度)
900万円~2,400万円程度

上表記のとおり、ダーツバー開業資金の大部分は、店舗デザイン・工事費に充てられます。つまり店舗の外観や内装、設備・機器・什器などにこだわるほど、開業資金が増額するわけです。

節約法

そしてダーツバー開業資金の節約法は、相見積もりや居抜き物件・中古品・リース品、補助金・助成金などです。相見積もりを取って、各業者の見積もり(工事の費用や期間など)を比較すれば、無駄な経費を削減しやすいです。

居抜き物件を契約して外観や内装を譲渡してもらったり、設備・機器・什器の中古品・リース品を選んだりすると、店舗デザイン・工事費を節約できます。ただし居抜き物件や中古品・リース品にはデメリットもありますので、ご注意ください。

補助金・助成金には基本的に返済義務がありませんが、補助金・助成金の種類によって申請条件が異なります。ダーツバーを含む飲食店が申請できる補助金・助成金をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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