2024.11.19 2024.10.10|店舗デザイン
グループホームの内装デザインのポイント!施工事例や工事費用も紹介
本記事で、グループホームの内装デザインのポイントを解説します。また施工事例や工事費用もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
グループホームの内装デザイン・工事に関する基本情報
グループホームの内装デザイン・工事を計画する前に、基本情報を確認しましょう。基本情報を確認することで、計画を進めやすくなるからです。それではグループホームの内装デザイン・工事が重要な理由と必要なスペース、流れ、業者の選び方をご紹介します。
重要な理由
まずグループホームの内装デザイン・工事が重要な理由は、集客と売上に影響するからです。デザイン性の高い内装をデザインして公式サイトやSNSなどで紹介することで、新規の入居者を獲得しやすくなります。
また機能性の高い内装や設備・機器・什器などを施工して、従業員の業務効率や入居者の満足度を高めながら、売上を伸ばしましょう。グループホームの内装デザインのポイントについて、後ほど具体的にご紹介します。
必要なスペース
次にグループホームの内装空間に必要なスペースは、エントランスや共有スペース(リビングやレクリエーションルームなど)、居室、キッチン、食堂、バスルーム、トイレなどです。
そこでサービスの内容や入居者の人数などに応じて、物件の規模や各スペースのサイズなどを計算しましょう。グループホームに設置する設備のポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
デザイン・工事の流れ
それからグループホームの内装デザイン・工事の流れも確認しましょう。
- 業者探しと問い合わせ
- 相見積もりと契約
- 業者との打ち合わせ
- 物件探しと現場調査
- 内装デザインの完成
- 内装工事
- 引き渡し
以上の流れには数週間から数か月がかかりますので、計画的に内装デザイン・工事を進めましょう。グループホームにも活用できる内装デザイン・工事の流れを詳しくまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
業者の選び方
そしてグループホームの内装デザイン・工事を依頼する業者の選び方は、相見積もりです。複数の業者から見積もりを取れば、デザイン・工事の内容や費用、期間、施工実績数、接客対応などを比較できます。
グループホームの内装デザイン・工事を依頼できる業者には、設計事務所や工務店、内装専門業者などがあります。内装工事業者に依頼した失敗例などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
グループホームの内装デザインのポイント
基本情報だけではなく、グループホームの内装デザインのポイント(建築基準法・消防法の遵守とコンセプト、動線設計・レイアウト、安全性・耐震性、バリアフリー・ユニバーサルデザイン、清潔さ・快適性、プライバシー保護、設備・機器・什器)も確認しましょう。
建築基準法・消防法の遵守
まず建築基準法・消防法の遵守が、グループホームの内装デザインのポイントとして挙げられます。障害者グループホームと認知症高齢者グループホームによって求められる手続きや設備などが異なりますので、ご注意ください。
参照元:
総務省消防庁「認知症高齢者グループホーム等に係る消防法令等の概要」
新潟県「『障害者グループホーム』を新設等する場合は、建築基準法の手続きにご注意ください!」
なお建築基準法・消防法だけではなく、高齢者福祉施設はバリアフリー法の規制も受けます。グループホームの内装デザインにも活用できる消防法と建築基準法の内装制限についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
参照元:国土交通省「バリアフリー法の概要について」(1ー5ページ)
コンセプトの設計
次にコンセプトの設計も、グループホームの内装デザインのポイントです。魅力的なサービスを提供して競合との差別化を図るために、経営の基本方針であるコンセプトに基づいて内装をデザインしましょう。
内装デザインだけではなく、コンセプトは事業計画書の作成にも必要です。グループホームにも活用できるコンセプトを設計する流れと方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
動線設計・レイアウト
また動線設計・レイアウトも、グループホームの内装デザインのポイントです。内装空間の動線設計は従業員の業務効率や入居者の満足度を左右するため、集客と売上に影響を与えます。
設計した動線に基づいて、必要なスペース(エントランスや共有スペース、居室、キッチン、食堂、バスルーム、トイレなど)を配置し、設備・機器・什器などをレイアウトしましょう。
安全性・耐震性
そして安全性も、グループホームの内装デザインのポイントです。入居者はもちろん従業員も怪我をしないために、安全性が高い内装材や設備・機器・什器などを選びます。例えば滑りにくい床材や手すりの付いたスロープ、IHコンロなどです。
内装空間の安全性だけではなく、地震による被害を防ぐためには耐震性も求められます。グループホームにも活用できる耐震基準と耐震診断をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
バリアフリー・ユニバーサルデザイン
それからバリアフリー・ユニバーサルデザインも、グループホームの内装デザインのポイントです。障害者や認知症高齢者の入居者に対応できるように、バリアフリー化の方法(エレベーターや自動ドア、バリアフリートイレなど)を検討しましょう。
障害者や高齢者に対応するバリアフリー化に対して、ユニバーサルデザインは全ての人に対応します。グループホームでも活用できるユニバーサルデザインを取り入れるポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
清潔さ・快適性
続いて清潔感・快適性も、グループホームの内装デザインのポイントです。複数の入居者が共同生活を送るグループホームで入居者が安心して暮らせるように、清潔感・快適性を感じさせる内装をデザインしましょう。
例えば内装空間にホワイト・ベージュ・アースカラーなどの配色や木製の什器、観葉植物などを取り入れると、清潔さ・快適性を演出できます。グループホームでも活用できる内装材の種類や特徴をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
プライバシー保護
さらにプライバシー保護も、グループホームの内装デザインのポイントです。他の入居者の視線や会話が気にならないように、完全個室の居室や鍵のかけられるトイレ・浴室などをデザインしましょう。
ただし事故や事件の際に入居者の安全を確保できるように、従業員の合鍵や緊急呼び出しボタンなども必要です。グループホームの内装にも活用できる完全個室のメリット・デメリットについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
設備・機器・什器
なお設備・機器・什器も、グループホームの内装デザインのポイントです。グループホームのサービスに応じて、電気・ガス・水道・空調・換気・排気設備やキッチン・照明・介護入浴機器などを配置しましょう。
設備・機器だけではなく、ソファやテーブル、チェア、介護ベッド、収納棚などの什器も必要です。グループホームの内装にも活用できる什器の分類や入手方法などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
グループホームの内装施工事例
ポイントを押さえてグループホームの内装をデザインできるように、参考となる施工事例を調査しましょう。事例5点を取り上げて、各事例の特徴(戸建て型とワンルームマンション型、バリアフリー化、居室ごとのトイレ、各階の共有スペース)をご紹介します。
戸建て型の内装
まず「ならの木」は、戸建て型の障害者グループホームです。2階建ての内装空間に、居室と共有スペース(リビング・ダイニングキッチン・トイレ・バスルーム)がレイアウトされています。トイレ・バスルームは、各階に施工されています。
白を基調とした内装空間に、木目の床材や建具、階段などが施工されており、清潔さ・温かさを感じさせます。日中に職場・福祉施設に通って、夜間・休日にグループホームで過ごしながら、自立した生活を目指せるようにデザインされたグループホームです。
参照元:社会福祉法人明照福祉会「障がい者向けのグループホーム『ならの木』内装の間取りについて」
ワンルームマンション型の内装
次に「障がい者グループホームNagoyaラフォンテ」は、ワンルームマンション型の障害者グループホームです。完全個室の各居室内に、バス・トイレ・キッチン・エアコンが完備されています。入居者同士の視線や騒音が気にならず、プライバシーが保護されています。
内装空間は白をベースカラーに配色されており、清潔さや明るさのあるデザインです。入居者が快適に暮らせるように、オートロックや看護師常駐、家具付きの物件などがあります。
参照元:障がい者グループホームNagoyaラフォンテ「お部屋・施設紹介」
バリアフリー化された内装
また「愛の家グループホーム日立東町」は、バリアフリー化された認知症高齢者グループホームです。内装空間には、車椅子が通行できる幅の出入り口やスロープ、段際のないフローリングなどが施工されています。
浴室には入浴介助に必要な福祉用具が配置されており、各フロアには用途に合わせた3種類のトイレが施工されています。白をベースカラーに、メインカラーのライトブラウン(床材・什器)やアクセントカラーのブルー(壁材)が配色された内装デザインです。
参照元:
PR TIMES「3月1日、認知症高齢者対応『愛の家グループホーム』2棟、新規開設に関するお知らせ|学研ホールディングス」
居室ごとにトイレの設置された内装
それから「グループホーム憩いの里 富津」は、居室ごとにトイレが設置された認知症高齢者グループホームです。プライバシーや衛生性が確保されており、車椅子でもトイレを利用できるように広い間口が施工されています。
内装空間は白を基調に配色され、木目の床材が施工されており、清潔さ・温かさを感じさせます。アクセントカラーに赤や緑の什器が配置されているため、明るく楽しい雰囲気も演出されている内装デザインです。
参照元:
各階に共有スペースがある内装
そして「アクア藻岩下」は、各階に共有スペース(キッチン・リビング・トイレ・浴室)がある認知症高齢者グループホームです。建物内を上下に移動する機会を減らすことで、事故や怪我の危険性が低下します。
内装空間にはベースカラーの白とメインカラーのライトブラウンが配色されており、清潔さと温かさが演出されています。アクセントに華やかなテイストの壁紙が施工されている内装デザインです。
参照元:株式会社 アクアディメンケア「グループホーム(認知症対応型共同生活事業所) アクア藻岩下」
グループホームの内装工事費用
事例のようなグループホームの内装を施工するためには、予算が必要です。そこでグループホーム内装工事費用の相場と内訳を確認しましょう。無駄な経費を削減できるように、内装工事費用の節約法もご紹介します。
相場
まずグループホーム内装工事費用の相場は、坪単価10万〜25万円程度です。例えば40坪の物件なら、400万~1,000万円程度かかります。ただし物件の立地や規模、種類(居抜きかスケルトンか)、内装材のグレード、設備・機器・什器の台数などによって、内装工事費用は変動します。
内訳
次にグループホーム内装工事費用の内訳について、下の表にまとめました。参考情報として、40坪の物件にかかる内装工事費用を試算してあります。
工事費用の内訳 | 費用の目安 | 費用の試算 |
諸経費 (デザインや施工監理、 仮設、解体など) | 合計の20%程度 | 80〜200万円程度 (40坪の物件) |
内装工事費 (天井・壁・床・建具など) | 合計の30%程度 | 120〜300万円程度 |
設備・機器・什器工事費 (電気・ガス・水道・ 空調・換気・キッチン・ 照明・浴室・収納棚など) | 合計の50%程度 | 200〜500万円程度 |
合計 | 100% (坪単価10万〜25万円程度) | 400〜1,000万円程度 |
上表のとおり、グループホームの内装工事費用においては、設備・機器・什器工事費が大半を占めます。したがって設備・機器・什器の台数が増えるほど、内装工事費用が増加するわけです。
節約法
そしてグループホーム内装工事費用の節約法には、相見積もりや居抜き物件、補助金・助成金などがあります。相見積もりを取って、各業者の見積もり(工事の内容や費用、期間など)を比較すれば、無駄な経費を削減しやすいです。
居抜き物件を契約して、内装や設備・機器・什器などを譲渡してもらえれば、新規の工事費用を節約できます。ただし居抜き物件にはデメリットもありますので、次の記事も併せてご覧ください。
補助金・助成金の申請が通れば、基本的に返済義務のない資金を獲得できます。例えば国の「社会福祉施設等施設整備費国庫補助金」や東京都の「地域密着型サービス等整備費補助制度」などがあります。他にもグループホームに活用できる補助金・助成金についてまとめてありますので、次の記事もご覧ください。
参照元:
東京都「地域密着型サービス等整備費補助制度(認知症高齢者グループホーム等」)
グループホームの内装デザイン・工事を計画しよう!
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監修者
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